使徒行伝 5:4-21 日本語話し言葉 1955 (JA1955)

4. 売らずに残しておけば、あなたのものであり、売ってしまっても、あなたの自由になったはずではないか。どうして、こんなことをする気になったのか。あなたは人を欺いたのではなくて、神を欺いたのだ」。

5. アナニヤはこの言葉を聞いているうちに、倒れて息が絶えた。このことを伝え聞いた人々は、みな非常なおそれを感じた。

6. それから、若者たちが立って、その死体を包み、運び出して葬った。

7. 三時間ばかりたってから、たまたま彼の妻が、この出来事を知らずに、はいってきた。

8. そこで、ペテロが彼女にむかって言った、「あの地所は、これこれの値段で売ったのか。そのとおりか」。彼女は「そうです、その値段です」と答えた。

9. ペテロは言った、「あなたがたふたりが、心を合わせて主の御霊を試みるとは、何事であるか。見よ、あなたの夫を葬った人たちの足が、そこの門口にきている。あなたも運び出されるであろう」。

10. すると女は、たちまち彼の足もとに倒れて、息が絶えた。そこに若者たちがはいってきて、女が死んでしまっているのを見、それを運び出してその夫のそばに葬った。

11. 教会全体ならびにこれを伝え聞いた人たちは、みな非常なおそれを感じた。

12. そのころ、多くのしるしと奇跡とが、次々に使徒たちの手により人々の中で行われた。そして、一同は心を一つにして、ソロモンの廊に集まっていた。

13. ほかの者たちは、だれひとり、その交わりに入ろうとはしなかったが、民衆は彼らを尊敬していた。

14. しかし、主を信じて仲間に加わる者が、男女とも、ますます多くなってきた。

15. ついには、病人を大通りに運び出し、寝台や寝床の上に置いて、ペテロが通るとき、彼の影なりと、そのうちのだれかにかかるようにしたほどであった。

16. またエルサレム附近の町々からも、大ぜいの人が、病人や汚れた霊に苦しめられている人たちを引き連れて、集まってきたが、その全部の者が、ひとり残らずいやされた。

17. そこで、大祭司とその仲間の者、すなわち、サドカイ派の人たちが、みな嫉妬の念に満たされて立ちあがり、

18. 使徒たちに手をかけて捕え、公共の留置場に入れた。

19. ところが夜、主の使が獄の戸を開き、彼らを連れ出して言った、

20. 「さあ行きなさい。そして、宮の庭に立ち、この命の言葉を漏れなく、人々に語りなさい」。

21. 彼らはこれを聞き、夜明けごろ宮にはいって教えはじめた。一方では、大祭司とその仲間の者とが、集まってきて、議会とイスラエル人の長老一同とを召集し、使徒たちを引き出してこさせるために、人を獄につかわした。

使徒行伝 5