1. 良き名は良き油にまさり、死ぬる日は生るる日にまさる。
2. 悲しみの家にはいるのは、宴会の家にはいるのにまさる。死はすべての人の終りだからである。生きている者は、これを心にとめる。
3. 悲しみは笑いにまさる。顔に憂いをもつことによって、心は良くなるからである。
4. 賢い者の心は悲しみの家にあり、愚かな者の心は楽しみの家にある。
5. 賢い者の戒めを聞くのは、愚かな者の歌を聞くのにまさる。
6. 愚かな者の笑いはかまの下に燃えるいばらの音のようである。これもまた空である。
7. たしかに、しえたげは賢い人を愚かにし、まいないは人の心をそこなう。
8. 事の終りはその初めよりも良い。耐え忍ぶ心は、おごり高ぶる心にまさる。