伝道の書 4:4-15 日本語話し言葉 1955 (JA1955)

4. また、わたしはすべての労苦と、すべての巧みなわざを見たが、これは人が互にねたみあってなすものである。これもまた空であって、風を捕えるようである。

5. 愚かなる者は手をつかねて、自分の肉を食う。

6. 片手に物を満たして平穏であるのは、両手に物を満たして労苦し、風を捕えるのにまさる。

7. わたしはまた、日の下に空なる事のあるのを見た。

8. ここに人がある。ひとりであって、仲間もなく、子もなく、兄弟もない。それでも彼の労苦は窮まりなく、その目は富に飽くことがない。また彼は言わない、「わたしはだれのために労するのか、どうして自分を楽しませないのか」と。これもまた空であって、苦しいわざである。

9. ふたりはひとりにまさる。彼らはその労苦によって良い報いを得るからである。

10. すなわち彼らが倒れる時には、そのひとりがその友を助け起す。しかしひとりであって、その倒れる時、これを助け起す者のない者はわざわいである。

11. またふたりが一緒に寝れば暖かである。ひとりだけで、どうして暖かになり得ようか。

12. 人がもし、そのひとりを攻め撃ったなら、ふたりで、それに当るであろう。三つよりの綱はたやすくは切れない。

13. 貧しくて賢いわらべは、老いて愚かで、もはや、いさめをいれることを知らない王にまさる。

14. たとい、その王が獄屋から出て、王位についた者であっても、また自分の国に貧しく生れて王位についた者であっても、そうである。

15. わたしは日の下に歩むすべての民が、かのわらべのように王に代って立つのを見た。

伝道の書 4