38. この老女も、ちょうどそのとき近寄ってきて、神に感謝をささげ、そしてこの幼な子のことを、エルサレムの救を待ち望んでいるすべての人々に語りきかせた。
39. 両親は主の律法どおりすべての事をすませたので、ガリラヤへむかい、自分の町ナザレに帰った。
40. 幼な子は、ますます成長して強くなり、知恵に満ち、そして神の恵みがその上にあった。
41. さて、イエスの両親は、過越の祭には毎年エルサレムへ上っていた。
42. イエスが十二歳になった時も、慣例に従って祭のために上京した。
43. ところが、祭が終って帰るとき、少年イエスはエルサレムに居残っておられたが、両親はそれに気づかなかった。
44. そして道連れの中にいることと思いこんで、一日路を行ってしまい、それから、親族や知人の中を捜しはじめたが、
45. 見つからないので、捜しまわりながらエルサレムへ引返した。
46. そして三日の後に、イエスが宮の中で教師たちのまん中にすわって、彼らの話を聞いたり質問したりしておられるのを見つけた。