9. 僕が命じられたことをしたからといって、主人は彼に感謝するだろうか。
10. 同様にあなたがたも、命じられたことを皆してしまったとき、『わたしたちはふつつかな僕です。すべき事をしたに過ぎません』と言いなさい」。
11. イエスはエルサレムへ行かれるとき、サマリヤとガリラヤとの間を通られた。
12. そして、ある村にはいられると、十人のらい病人に出会われたが、彼らは遠くの方で立ちとどまり、
13. 声を張りあげて、「イエスさま、わたしたちをあわれんでください」と言った。
14. イエスは彼らをごらんになって、「祭司たちのところに行って、からだを見せなさい」と言われた。そして、行く途中で彼らはきよめられた。
15. そのうちのひとりは、自分がいやされたことを知り、大声で神をほめたたえながら帰ってきて、
16. イエスの足もとにひれ伏して感謝した。これはサマリヤ人であった。
17. イエスは彼にむかって言われた、「きよめられたのは、十人ではなかったか。ほかの九人は、どこにいるのか。
18. 神をほめたたえるために帰ってきたものは、この他国人のほかにはいないのか」。
19. それから、その人に言われた、「立って行きなさい。あなたの信仰があなたを救ったのだ」。
20. 神の国はいつ来るのかと、パリサイ人が尋ねたので、イエスは答えて言われた、「神の国は、見られるかたちで来るものではない。
21. また『見よ、ここにある』『あそこにある』などとも言えない。神の国は、実にあなたがたのただ中にあるのだ」。
22. それから弟子たちに言われた、「あなたがたは、人の子の日を一日でも見たいと願っても見ることができない時が来るであろう。