ルカによる福音書 12:15-27 日本語話し言葉 1955 (JA1955)

15. それから人々にむかって言われた、「あらゆる貪欲に対してよくよく警戒しなさい。たといたくさんの物を持っていても、人のいのちは、持ち物にはよらないのである」。

16. そこで一つの譬を語られた、「ある金持の畑が豊作であった。

17. そこで彼は心の中で、『どうしようか、わたしの作物をしまっておく所がないのだが』と思いめぐらして

18. 言った、『こうしよう。わたしの倉を取りこわし、もっと大きいのを建てて、そこに穀物や食糧を全部しまい込もう。

19. そして自分の魂に言おう。たましいよ、おまえには長年分の食糧がたくさんたくわえてある。さあ安心せよ、食え、飲め、楽しめ』。

20. すると神が彼に言われた、『愚かな者よ、あなたの魂は今夜のうちにも取り去られるであろう。そしたら、あなたが用意した物は、だれのものになるのか』。

21. 自分のために宝を積んで神に対して富まない者は、これと同じである」。

22. それから弟子たちに言われた、「それだから、あなたがたに言っておく。何を食べようかと、命のことで思いわずらい、何を着ようかとからだのことで思いわずらうな。

23. 命は食物にまさり、からだは着物にまさっている。

24. からすのことを考えて見よ。まくことも、刈ることもせず、また、納屋もなく倉もない。それだのに、神は彼らを養っていて下さる。あなたがたは鳥よりも、はるかにすぐれているではないか。

25. あなたがたのうち、だれが思いわずらったからとて、自分の寿命をわずかでも延ばすことができようか。

26. そんな小さな事さえできないのに、どうしてほかのことを思いわずらうのか。

27. 野の花のことを考えて見るがよい。紡ぎもせず、織りもしない。しかし、あなたがたに言うが、栄華をきわめた時のソロモンでさえ、この花の一つほどにも着飾ってはいなかった。

ルカによる福音書 12