マルコによる福音書 14:51-64 日本語話し言葉 1955 (JA1955)

51. ときに、ある若者が身に亜麻布をまとって、イエスのあとについて行ったが、人々が彼をつかまえようとしたので、

52. その亜麻布を捨てて、裸で逃げて行った。

53. それから、イエスを大祭司のところに連れて行くと、祭司長、長老、律法学者たちがみな集まってきた。

54. ペテロは遠くからイエスについて行って、大祭司の中庭まではいり込み、その下役どもにまじってすわり、火にあたっていた。

55. さて、祭司長たちと全議会とは、イエスを死刑にするために、イエスに不利な証拠を見つけようとしたが、得られなかった。

56. 多くの者がイエスに対して偽証を立てたが、その証言が合わなかったからである。

57. ついに、ある人々が立ちあがり、イエスに対して偽証を立てて言った、

58. 「わたしたちはこの人が『わたしは手で造ったこの神殿を打ちこわし、三日の後に手で造られない別の神殿を建てるのだ』と言うのを聞きました」。

59. しかし、このような証言も互に合わなかった。

60. そこで大祭司が立ちあがって、まん中に進み、イエスに聞きただして言った、「何も答えないのか。これらの人々があなたに対して不利な証言を申し立てているが、どうなのか」。

61. しかし、イエスは黙っていて、何もお答えにならなかった。大祭司は再び聞きただして言った、「あなたは、ほむべき者の子、キリストであるか」。

62. イエスは言われた、「わたしがそれである。あなたがたは人の子が力ある者の右に座し、天の雲に乗って来るのを見るであろう」。

63. すると、大祭司はその衣を引き裂いて言った、「どうして、これ以上、証人の必要があろう。

64. あなたがたはこのけがし言を聞いた。あなたがたの意見はどうか」。すると、彼らは皆、イエスを死に当るものと断定した。

マルコによる福音書 14