マルコによる福音書 14:18-34 日本語話し言葉 1955 (JA1955)

18. そして、一同が席について食事をしているとき言われた、「特にあなたがたに言っておくが、あなたがたの中のひとりで、わたしと一緒に食事をしている者が、わたしを裏切ろうとしている」。

19. 弟子たちは心配して、ひとりびとり「まさか、わたしではないでしょう」と言い出した。

20. イエスは言われた、「十二人の中のひとりで、わたしと一緒に同じ鉢にパンをひたしている者が、それである。

21. たしかに人の子は、自分について書いてあるとおりに去って行く。しかし、人の子を裏切るその人は、わざわいである。その人は生れなかった方が、彼のためによかったであろう」。

22. 一同が食事をしているとき、イエスはパンを取り、祝福してこれをさき、弟子たちに与えて言われた、「取れ、これはわたしのからだである」。

23. また杯を取り、感謝して彼らに与えられると、一同はその杯から飲んだ。

24. イエスはまた言われた、「これは、多くの人のために流すわたしの契約の血である。

25. あなたがたによく言っておく。神の国で新しく飲むその日までは、わたしは決して二度と、ぶどうの実から造ったものを飲むことをしない」。

26. 彼らは、さんびを歌った後、オリブ山へ出かけて行った。

27. そのとき、イエスは弟子たちに言われた、「あなたがたは皆、わたしにつまずくであろう。『わたしは羊飼を打つ。そして、羊は散らされるであろう』と書いてあるからである。

28. しかしわたしは、よみがえってから、あなたがたより先にガリラヤへ行くであろう」。

29. するとペテロはイエスに言った、「たとい、みんなの者がつまずいても、わたしはつまずきません」。

30. イエスは言われた、「あなたによく言っておく。きょう、今夜、にわとりが二度鳴く前に、そう言うあなたが、三度わたしを知らないと言うだろう」。

31. ペテロは力をこめて言った、「たといあなたと一緒に死なねばならなくなっても、あなたを知らないなどとは、決して申しません」。みんなの者もまた、同じようなことを言った。

32. さて、一同はゲツセマネという所にきた。そしてイエスは弟子たちに言われた、「わたしが祈っている間、ここにすわっていなさい」。

33. そしてペテロ、ヤコブ、ヨハネを一緒に連れて行かれたが、恐れおののき、また悩みはじめて、彼らに言われた、

34. 「わたしは悲しみのあまり死ぬほどである。ここに待っていて、目をさましていなさい」。

マルコによる福音書 14