1. 「だれよりも美しい人よ。 あなたの愛する人は、どこへ行かれたのですか。 その方を捜してあげましょう。」おとめ
2. 「あの方は、ご自分の庭園、香料の花壇へ行かれました。羊の群れを飼い、ゆりの花を集めるためです。
3. 私は愛する方のもの、愛する方は私のもの。 あの方は、ゆりの花の間で羊の群れを飼っておられます。」ソロモン王
4. 「愛する人よ。 君は眺めのよいティルツァの地のように美しく、エルサレムのように愛らしい。 君は私をとりこにした。
5. そんなに見つめないでくれ。 君の目に、吸い込まれてしまいそうだ。 君の顔にゆれる髪は、ギルアデの山腹を跳びはねて降りて来る山羊の群れのようだ。
6. 歯は、体を洗い流してやったばかりの雌羊のように、真っ白で、きれいな歯ならびだ。
7. 髪の毛のかかる頬は、なんともかわいらしい。
8. 私には、王妃が六十人、そばめは八十人、おとめたちは数知れずいる。
9. だが、鳩にも似た、君のような完全な女は、ただの一人もいない。 エルサレムの女たちは、君を見て歓声をあげた。 王妃やそばめたちでさえ、君をほめそやした。