1. 「愛する人よ。 君はなんて美しいんだ。 全くほれぼれするほどだ。 その鳩のような目がたまらない。 君の顔にゆれる髪は、ギルアデの山腹を跳ね回る山羊の群れのようだ。
2. 歯は、毛を刈って体を洗ってもらったばかりの羊の群れのように、真っ白で、きれいな歯ならびだ。
3. くちびるは赤い糸のようで、かわいらしい口もとが、何とも言えない。 巻き毛のかかる頬は愛らしく、ふくよかだ。
4. 首は、千人の英雄の盾で飾られているダビデの塔のように、しっかりしている。
5. 二つの乳房は、ゆりの間で草を食べている、ふたごの子鹿のようだ。
6. 夜が明け、影が消えるまでに、私は没薬の山、香料の丘に行っていよう。
7. 愛する人よ。 君のすべてが美しい。
8. 花嫁よ、私といっしょにレバノンから来なさい。 山の頂上から、ヘルモン山のいただきから、見下ろしてみよう。 そこにはライオンのほら穴があり、ひょうがうろついている。
13-14. 君はまるで、おいしい実の取れる、見事な果樹園のようだ。 そこでは、ナルド、サフラン、しょうぶ、シナモンといった最高の香料をはじめ、種々の香料、没薬とアロエ、良質のスパイスなどが取れる。