2. 「そうだ、まさにゆりだ。 私の愛する人とほかの娘たちを比べたら、いばらとその中に咲くゆりの花ほども違う。」おとめ
3. 「私の恋人はほかの男の方と比べたら、果樹園の中のいちばん上等のりんごの木のようです。 私は慕わしいお方の陰に座りましたが、その実は口の中でとろけそうです。
4. あの方は私を宴会の広間に連れて行かれますが、そこでだれもが、あの方がどんなに私を愛しておられるかを見るのです。
5. あなたの干しぶどうで、あなたのりんごで、そうです、あなたの愛で、私を元気づけてください。 私は恋わずらいをしているのです。
6. あの方は、左手を私の頭の下にあて、右手でしっかり抱いてくださいます。
7. エルサレムの娘さん、あなたがたに、かもしかや野の鹿を指して誓ってほしいのです。 どうか、私の恋人を起こさないでください。 十分に寝かせてあげてください。」おとめ
8. 「ああ、愛するお方の声が聞こえます。 あの方は、山々を跳び越え、丘々を跳ねるようにしておいでになります。
9. まるでかもしかか若い雄鹿のように。 ご覧になって、あの方は壁のうしろにいます。 今度は、窓からのぞいています。