9. 忠告に逆らう者に言い聞かせてもむだです。 どんなにためになることを言っても、そっぽを向くだけです。
29-30. 悩みと悲しみに押しつぶされているのはだれですか。 けんかばかりしているのはだれですか。 血走った目をし、生傷の絶えないのはだれですか。 それは、飲み屋に入り浸って酒ばかり飲んでいる者です。
31. 細かくあわ立つぶどう酒の赤い色、こくのある味にだまされてはいけません。
32. それはあとで、毒蛇やまむしのようにかみつくからです。
33. 酔っ払うと物がまともに見えず、何を言っているかわからなくなり、普通の時なら恥ずかしくてとても言えないようなことを、ペラペラしゃべります。
34. また、ちゃんと歩くこともできず、しけに会って揺れるマストにしがみつく船乗りのように、あっちへふらふら、こっちへふらふらよろめくのです。
35. そして、「なぐられたなんて、ちっとも気がつかなかったなあ。 まあいいや、もう一杯飲みに行こうぜ」とすまして言うのです。