2-3. ソロモン王がこの教訓を書いたのは、人々がどんな時にも物事を正しく判断し、だれをもえこひいきしないようにと考えたからです。
11. たとい、こんなふうに誘われてもです。 「待ち伏せして人を襲い、洗いざらい巻き上げて殺すんだ。
12. だれかれの区別もいらん。
13. そうすれば、盗んだ物は全部いただきさ。 いろんな物があるぜ。
14. さあ、仲間に入れよ。 取り分は山分けってところだ。」
15. 決してその誘いにのってはいけません。 そんな連中には近寄らないようにしなさい。
16. 彼らは悪いことをするだけが生きがいで、人殺しが専門なのです。
17. 鳥はかすみ網が張られるのを見ると、近寄りません。
18. ところが、この連中ときたら自分を罠にかけているのです。 まぬけなことに、罠をかけて自分のいのちをつけねらっているのです。
19. 暴力をふるったり人殺しをしたりする連中は、みなこうなります。 だれもろくな死に方はできません。
20. 知恵は町の中で叫んでいます。
21. 目抜き通りをごった返す群衆や法廷の裁判官、そして国中の人に呼びかけているのです。
22. 「ばか者よ、いつまで聞き分けがないのか。 いつまで知恵をばかにし、素直に事実を認めないのか。
23. さあ、私の言うことを聞いて、少しは利口になれ。
24. 私は何度も呼んだのに、あなたがたはそばに来ようともしなかった。 手をついて頼んでも、まるで知らん顔をしていた。
25. 私の忠告などどこ吹く風で、耳を貸そうともしない。
26. だがいいか。 いつか困る時がくるぞ。 そうしたら、思いっきり笑ってやる。 私をばかにしたお返しだ。
27. 災いが嵐のように襲いかかり、恐れや苦しみに打ちのめされそうになってからでは遅い。
28. その時になって助けてくれと言っても、私の知ったことじゃない。 血眼になって私を捜しても、すべてはあとの祭りだ。
29. それもこれもみな自分のせいだ。 わざと事実から目をそむけ、神様を信じもせず、
30. 私の忠告などそっちのけで、やりたいことをやっていたからだ。
31. その報いを受けるがいい。 だれでもない自分で選んだ道なのだから、うんと苦しみ、恐ろしい思いもするがいい。