1. 神様の戒め、きょう与えるこの戒めに完全に従えば、神様はあなたがたを、世界中で一番すばらしい国民とし、
2-6. 次のような祝福をお与えになります。町の中でも外でも祝福され、子宝にも恵まれます。 作物は豊かに実り、羊や牛もどんどん増え、くだものとパンには事欠きません。 よそから帰って来る時も出かける時も、必ず祝福されます。
7. 神様は敵を蹴散らされます。 束になってかかっても、くもの子を散らすように逃げ帰るのがおちです。
8. 約束の国に着いたら、神様は良い収穫をあげ、丈夫な牛が生まれ、何もかもがうまくいくように守ってくださいます。
9. 神様に従い、神様の道に歩むなら、あなたがたは、神様にささげられた聖なる国民としていただけるのです。
10. 世界中の国々は、あなたがたが神様のものであることを知り、恐れるでしょう。
11. 神様は約束どおり、子宝を恵み、家畜や作物の実りに至るまで祝福してくださいます。
12. 天の雨の倉を開き、豊かな収穫をもたらす雨を季節ごとに降らせてくださるのです。 すべてが順調にいくので、あなたがたは栄え、多くの国に貸し与えるようにはなっても、借りることはありません。
13. きょう与える神様の戒めに従いさえすれば、どこよりもすばらしい国となり、いつも優位に立てるのです。
14. ただし、それはみな、私が与える法律をきちんと守るかどうかにかかっています。 だから、絶対にほかの神々を拝んではいけません。
15-19. もし神様の言われることを聞かず、きょう与える法律を守らないなら、必ずのろわれます。町の中でも外でものろわれ、くだものやパンに不自由します。子供は授からず、作物の実りも乏しく、牛や羊まで減る一方です。帰って来る時も出かける時も、良くないことばかり起きます。
20. 神様が自らのろいをお下しになるからです。 何もかもが混乱し、やることなすこと失敗ばかり、そして最後には滅ぼされます。 それもこれも、神様を捨てた罰です。
21. これから占領する国で、神様は伝染病をはやらせ、難なくあなたがたを滅ぼしてしまわれます。
22. 結核、熱病、伝染病、ペストの流行、戦争、さらに黒穂病による作物の立ち枯れと、きりがありません。 こんな惨事が続いたら、たちまち全滅です。
23. 天は青銅のように堅く閉じて雨を降らせず、地は鉄のように堅くしまり、作物を実らせません。
24. 国中が干上がり、ほこりと化し、もうれつな砂嵐が荒れ狂って、生き残る者は一人もありません。
25. 神様から見捨てられるので、勢い込んで戦いに出かけても、たちまち陣容はくずれ、敵前をみじめに敗走するでしょう。 そうなったら、国々のいいように、もてあそばれるだけです。
26. 戦死者の死体が鳥や野獣のえじきとなっても、追い払う者さえいません。
27. また神様は、エジプトの皮膚病にかからせます。 できもの、腫瘍、壊血病、疥癬に苦しめられ、治す薬もありません。
28. 恐ろしさのあまり気が転倒し、何が何だかわからなくなり、パニック状態に陥ります。
29. 盲人が暗やみで手探りするように、真っ昼間、明るい所でも手探りしなければ歩けません。 何をやってもうまくいかず、痛めつけられ、略奪されるばかりなのに、だれも助けてくれません。
30. 婚約者は奪われ、自分が建てた家には他人が住み、自分が育てたぶどう園の実を他人が食べるようになります。
31. 自分の牛が目の前で殺されても、その肉の一片さえもらえません。 目の前でろばが連れ去られても、黙って見ているだけで、取り返すことはできません。 羊がみな敵に奪われても、だれも守ってくれないのです。
32. 目の前で、息子や娘が奴隷に売られます。 いくらかわいそうだと思っても、助けることはできません。
33. 名前さえ聞いたこともない国民が、あなたがたが汗水流して育てた作物を食べ、あなたがたを痛めつけます。
34. 見ることすべてが悲しいことばかりで、心痛のあまり気が変になります。
35. おまけに神様は、あなたがたをつま先から頭のてっぺんまで、できものだらけにされるでしょう。
36. 神様は、あなたがたも王も国外追放にし、ご先祖もだれも知らなかった国へ追いやります。 そこでは、木や石の神々を拝むしかありません。
37. こうして神様に追い払われ、国々の恐怖の的、ことわざの種、笑い草となるのです。
38. いくら種をまいても、いなごが食べてしまうので、収穫はわずかです。
39. ぶどう園をつくり、せっせと手入れしても、虫に食い荒らされ、実を食べることもぶどう酒を飲むこともできません。
40. オリーブの木はどこにでもありますが、実が熟さないうちに落ちてしまうので、体に塗るほどのオリーブ油さえ採れません。
41. 息子や娘はあっという間に連れ去られ、奴隷になります。
42. いなごは、木と言わずぶどうと言わず、食い尽くします。
43. いっしょに住む外国人がますます金持ちになっていく中で、あなたがたはますます貧しくなるばかりです。
44. 物を貸すのは彼らで、あなたがたではありません。 外国人のほうが恵まれ、あなたがたより優位に立ちます。
45. 神様の言われることを聞かないと、これらののろいが次々に降りかかり、ついには滅ぼされます。 どこにも逃げ場はありません。
46. これらのことはみな、あなたがたと子孫への警告なのです。
47-48. 何の不自由もなくしていただきながら、神様をほめたたえようとしなければ、敵の奴隷にされます。 敵に攻められ、飢え渇き、着る物もなく、あらゆる不自由を忍ばなければなりません。 絶対にはずせない鉄のくびきをはめられ、最後には全滅するのです。
49. 神様は遠く離れた国を立ち上がらせ、わしが飛びかかるように、あなたがたを襲わせます。 聞いたこともないことばを話し、
50. 子供だろうが老人だろうが容赦しない、どう猛で怒りに燃えた国民です。
51. 家畜も農産物も何もかも食い尽くされ、イスラエルでは、麦も新しいぶどう酒もオリーブ油も底をつき、牛や羊もいなくなります。
52. 町町は包囲され、頼みの、高い城壁もついにくずれ落ちる日がきます。
53. 激しい包囲攻撃の中で、わが子の肉さえ食べるほどの食糧難にみまわれるのです。
54. ふだんはやさしい人でさえ、兄弟や妻はおろか子供にまで、むごい仕打ちをします。
55. 町の中には食べる物が何もなくなり、飢えをしのぐためにわが子の肉を食べるばかりか、それを一人占めにしようとする者さえ出るでしょう。
56-57. 足を地面につけようともしないほど上品でやさしい婦人が、愛する夫や子供たちと物を分け合うのをいやがり、後産や自分の産んだ赤ん坊を彼らに見せず、一人で食べてしまいます。 敵の包囲攻撃のために町中が恐ろしいききんに陥り、死ぬほど苦しい目を見るからです。
58-59. この書にあるすべての法律に従わず、神様の輝かしく恐るべき御名をあがめようとしないなら、あなたがたも子孫も、絶えず伝染病に苦しめられるでしょう。
60. あの恐ろしいエジプトの病気を、神様がはやらせるからです。 伝染病は国中に広がります。
61. それだけではありません。 神様は、この書にも書いてない、ありとあらゆる伝染病、災いを下し、ついには、あなたがたを全滅させるでしょう。
62. 星の数ほどいるあなたがたも、ほんの一にぎりが生き残るだけです。 神様の命令に従わなければ、必ずこのとおりになります。
63. かつて神様があなたがたのためにすばらしい奇蹟を行ない、人数をふやすことを喜んだように、その時には、あなたがたを滅ぼすことを喜ばれるでしょう。 一人もイスラエルに残れません。
64. 世界の果てから果てまで追い散らされます。 そこで、あなたがたもご先祖も知らなかった、木や石でできた外国の神々を拝むのです。
65. 一時も安心できず、不安と絶望に打ちのめされ、悲しみと恐れのあまり体はやせ衰えてしまうでしょう。
66. しじゅう死の危険にさらされ、昼も夜も、恐ろしさのあまり生きた心地もしません。 明日のいのちさえわからないのです。
67. 朝がくると、『夜になればいいのに』と言い、夜になればなったで、『朝がくればいいのに』とため息をつきます。 そう言わずにはいられないほど、恐ろしいことばかり起こるのです。
68. もう行くこともないと言われたエジプトへ、神様は舟で連れ帰ります。 そこで自分を奴隷として敵に身売りしようとしても、買ってくれる者もいません。」