6. 「皆さん、今からちょうど四十年前、神様がホレブ山でこう言われたのを覚えていますか。 『もうこれ以上、ここにいる必要はない。
7. 出発しなさい。 エモリ人の山地、アラバ渓谷、ネゲブ、カナンとレバノンの全土、つまり地中海からユーフラテス川までの全地域を占領するのだ。
8. わたしが与えると言うのだから遠慮はいらない。 どんどん入って行きなさい。 そこが、昔おまえたちの先祖アブラハム、イサク、ヤコブおよびその子孫に、いつか必ず与えると約束した国だからだ。』
9. あの時、私は皆さんにこう訴えました。 『私一人じゃ、これから先、とても全員のめんどうを見きれない。 どうしても助手がいる。
32-33. しかし、何を言ってもむだでした。それまでいつも共にいて、野営するのに最適の場所を選び、夜は火の柱、昼は雲の柱で、進む道を教えてくださった神様を、彼らは信じようとしなかったのです。
34-35. これには神様も腹を立てました。 おかげで、当時おとなだった者は一人も約束の国へ入れなくなりました。
36. ただ、エフネの息子カレブは別です。 神様の命令に完全に従い通したほうびに、自らスパイとして潜入した地の一部を、相続地としてもらえるのです。
37. 不信仰な者たちのために、私でさえ神様の怒りを買い、こう言い渡されました。 『おまえは約束の国へ入れない。
38. 代わりに、おまえの助手ヌンの息子ヨシュアが指導者となるのだ。 その準備ができるように励ましてやりなさい。
39. 国は、荒野で死ぬ者の子供たちに与えよう。
40. 決して、おまえたちのものにはならない。 だから、回れ右をして荒野の道を紅海の方へ戻りなさい。』
41. すると今度は、あわてて罪を告白しだしたのです。 『お赦しください。 私たちが悪かったのです。 ご命令どおり、その国に攻め入ります。』 そう言うと、簡単に全地を征服できるとでも思ったのでしょうか、あたふたと武装し始めました。
42. それでも神様は、きっぱり言われました。 『やめさせなさい。 わたしがいっしょに行かないのにむちゃをしたら、ひどい目に会うだけだ。』