11. 避難用の町を幾つか指定するように、言っておきなさい。 あやまって人を殺した者がそこへ逃げ込むためだ。
12. そうすれば、被害者の家族もやたらに復讐できない。 裁判で有罪と決まるまでは、たとい人殺しでも死刑にはできない。
13-14. そのような町をカナンに三つ、ヨルダン川の東側に三つ、全部で六つ選びなさい。
15. イスラエル人だけでなく、外国人や旅行者でも、あやまって人を殺した時はいつでも、この町に逃げ込んでかまわない。
16. しかし、鉄製の器具で人を打ち殺した時は明らかに殺人罪で、犯人は死刑だ。
17. 大きな石を使った場合も、殺人罪で死刑。
18. たとい木製でも武器を使ったら、やはり殺人罪とみなされる。
19. 被害者の復讐をしたければ、自分で手を下してもかまわない。 犯人に出会ったら殺してもよい。
20. 憎しみに燃えて物を投げつけたり、待ち伏せして襲いかかったり、
21. 怒りに狂ってなぐりつけたりして人を殺した場合は、明らかに殺人罪だから、犯人をリンチにかけてもかまわない。
22-23. しかし、過失の場合はそうではない。 わざと物を投げたのでも、怒って石を投げたのでもなく、投げた本人が人に当てようなどとは夢にも考えず、敵をやっつけようと思ったわけでもないのに、たまたまそれに当たって人が死んだ場合は、
24. 事故かどうかよく調べなさい。 その結果によって、加害者を復讐者に引き渡すかどうかを決めるのだ。
25. 事故だとはっきりしたら、加害者を保護しなければならない。 その時の大祭司が死ぬまで、彼は避難用の町に住むことになる。
26. ただし、彼がかってに町を出、
27. 町の外で復讐者に殺された時は別だ。 それは殺人罪にはならない。
28. 大祭司が死ぬまで町の中にいなければならないのに、かってに町を出たからだ。 大祭司が死んだら、いつでも国へ帰れる。
29. この法律は永遠に変わらない。