1-2. そんなある日のことです。 ツェロフハデの娘マフラ、ノア、ホグラ、ミルカ、ティルツァの五人が、神の天幕の入口に来て、モーセ、エルアザル、部族長をはじめ、そこに居合わせた者たちに願い出ました。 この娘たちは、ヨセフの息子マナセの部族の者で、先祖はマナセの息子マキルでした。 彼女たちの曾祖父ギルアデは、マナセの孫にあたります。 父親のツェロフハデはヘフェルの息子で、ギルアデには孫になります。
3-4. 「皆さん、父は荒野で死にました。 別にコラの謀反に加わったわけではありませんが、とにかく死んだのです。 ただ困ったことに、父には跡取り息子がありませんでした。 でも、だからといって、父の家系を絶やしたくはありません。 私たちは女ですが、伯父たちと同じように、土地を割り当てていただけないでしょうか。」
5. モーセはこの訴えをどう扱ったらよいか、神様に尋ねました。
6-7. 神様の答えはこうでした。 「ツェロフハデの娘たちの言うとおりだ。 土地をやりなさい。 父親が生きていたらもらうはずの土地を、分けてやるのだ。
10. 兄弟もいなければ伯父に、
11. 伯父もいなければ、いちばん近い親せきの者に相続させなさい。」
12. ある日、神様はモーセに命じました。 「アバリム山に登り、川向こうの、わたしが与えると約束した土地を見渡しなさい。
13. そのあとで、あなたは兄のアロンと同じように死ぬ。
14. 二人とも、ツィンの荒野で、わたしの指図に従わなかったからだ。 人々が水が欲しいと騒いだ時、わたしは岩に命じて水を出させろと言ったのに、そのとおりにしなかった。 おかげで、わたしのすばらしさを十分に示せなかったのだ。」 神様が言われたのは、ツィンの荒野にあるカデシュでの、メリバ〔「争いの場」の意〕の水の事件のことです。
15. モーセは神様に申し上げました。
16. 「すべての人間の心を支配なさる神様、死ぬ前にお願いがあります。 私が死んだら、だれが国民を指導するのでしょう。
17. 戦いを指揮し、国民を守る指導者を選んでください。 どうか、神様が特別に目をかけてくださるこの国民を、飼い主のない羊のようにしないでください。」
18. 「では、ヌンの息子ヨシュアを呼びに行きなさい。 ヨシュアは神の知恵と力を持っている。
19. 彼を祭司エルアザルのところへ連れて行き、全国民の前で指導者に任命しなさい。
20. あなたの権威を正式に譲り渡し、全国民が彼に従うようにするのだ。
21. わたしの指図が必要になったら、彼は祭司エルアザルに相談する。 エルアザルがウリム(神意をうかがう一種のくじ)を使って聞けば、わたしは答えよう。 それを、エルアザルはヨシュアと国民に知らせる。 このようにして、わたしはこれからもイスラエルを指導する。」
22. モーセは言われたとおり、ヨシュアを祭司エルアザルのところへ連れて行きました。 そして全国民の前で、
23. ヨシュアの頭に手を置き、新しい指導者に任命しました。