8. 「今夜はここにお泊まりください。 あすの朝、神様がお示しになったことをお伝えしましょう」とバラムが言うので、一行はそうすることにしました。
9. その晩、神様はバラムに現われ、「この者たちはいったい何者だ」とお尋ねになりました。
10. 「モアブの王バラクの使いの者でございます。
11. 暴徒どもがエジプトから来て、国境に迫っているから、すぐ連中をのろいに来てくれ、というのです。 戦いに勝ちたがっているのです。」
12. 「行ってはならない。 頼みを聞いてのろってはいけない。 わたしは彼らを祝福しているのだ。」
13. 翌朝、バラムは言いました。 「申しわけありませんが、お帰りください。 神様は行ってはいけないと言われました。」
14. 使いの者たちは、すごすご王のもとへ戻り、断わられたことを伝えました。
15. しかし、王はあきらめません。 もう一度、より位の高い者たちを、前よりも大ぜい送りました。
18. バラムはなかなか承知しません。 「たとい、金銀で飾り立てた宮殿を下さると言われても、神様の命令には逆らえません。
19. しかしまあ、この前とは別のお告げがあるかもしれませんから、今夜はここにお泊まりください。」
20. その夜、神様はバラムに命じました。 「彼らといっしょに行ってもよい。 だがいいか、わたしが命じることだけをするのだ。」
21. 翌朝、バラムはろばに鞍をつけ、モアブの指導者たちと出かけました。
24. 神様の使いは、今度はぶどう園の石垣の間の道に立っていました。