民数記 14:17-18-39 リビングバイブル (JLB)

2-3.  やがて、泣き声は、モーセとアロンへの痛烈な非難の声に変わりました。「なんてことだ。 こんなことなら、エジプトで死んでたほうがよかった。 あんな国に行くくらいなら、この荒野で死んだほうがまだましだ。 神様はおれたちを殺すつもりなんだ。 そうなったら、妻や子は奴隷にされてしまう。 こんな所はさっさと逃げ出して、エジプトへ帰ろう。」 

4. この声は野営地中に広まり、「エジプトに連れ戻してくれる指導者を立てよう」と、人々は叫ぶのでした。

5.  モーセとアロンは、人々の前で顔を地につけて、ひたすら神様に祈りました。 

6. スパイに加わったヌンの息子ヨシュアとエフネの息子カレブは、人々のあまりの情けなさに着物を引き裂き、 

7. こう訴えました。 「目の前にあるのはすばらしい国だ。 

8. それに神様が味方だ。 私たちを安全に導き、必ずその国を下さる。 『乳と蜜が流れる』、すばらしい国を下さるのだ。 

9. 神様に背くのはやめよう。人間なんか恐れるな。 神様がいっしょにおられる。 だれも神様にはかなわない。 だから、恐れることはないのだっ。」

17-18. お願いです。 どうかお力を示してください。 どうか堪えてください。 以前と変わらず私たちを愛し、罪を赦してください。 確かに神様は、『罪は必ず罰する。 父親の罪を三、四代にわたるまで罰する』と言われました。 

19. しかし、あえてお願いします。 私たちをお赦しくださいっ。 エジプトを出てから今日まで、いつも赦してくださったように、今も変わらず私たちを愛してください。」

20-23. 「それほど言うなら赦そう。 だが、これだけは言っておく。 エジプトでもこの荒野でも、すばらしい奇蹟を見ながら、十度も強情を張り、わたしを信ぜず、従おうともしなかった者たちは、決して約束の国を見ることはできない。 その栄光が全地に満ちている神であるわたしがこう言う以上、絶対に確かだ。 

24. ただ、カレブは違う。彼はいつもわたしを信じ、従い通した。 彼はカナンに入り、子孫たちにその地を残す。 

25. だが、おまえたちは今、アマレク人や渓谷地帯に住むカナン人を恐れているので、ひとまず引き返せ。 あすからは紅海に向かうのだ。」

26-27. このあと神様は、特にモーセとアロンだけに語りました。 「このひねくれた国民は、いつになったら不平を言わなくなるのだろう。もううんざりだ。 

28. 彼らに言ってやれ。 『神様はおまえたちが何よりも恐れていることをなさる。 

29. おまえたちはみな、この荒野で死ぬのだ。 二十歳以上の者で神様に不平を言った者は、一人も約束の国へ入れない。 

30. ただし、エフネの息子カレブと、ヌンの息子ヨシュアは別だ。

31.  おまえたちは、子供が奴隷にされると言ったな。 しかし神様は、彼らを守り、おまえたちがさんざん文句を言ったカナンの国を与えるのだ。 

32. おまえたちの死体は、この荒野に捨てられる。 

33. 最後の一人が死ぬまで、おまえたちの子らはあてもなく四十年もさまよい歩く。 それもみな、神様を信じなかった罰だ。

34-35. スパイが四十日間カナンの国にいたように、一日一年の割で四十年間、荒野にいて罪を償わなければならない。 神様に背けばどうなるか、よーく思い知るがいい。 謀反人どもは一人残らずこの荒野で死ぬと、神様が言われるのだ。』」

36-38. このことがあってから、人々を不安にし、神様に背くようにそそのかした十人のスパイが、まず神様に罰せられて死にました。 生き残ったのはヨシュアとカレブの二人だけでした。 

39. モーセが神様の言われたことを告げると、野営地中が深い悲しみにおおわれました。

民数記 14