11. とうとう神様にぐちをこぼしました。 「なぜ、こんな手のかかる連中のめんどうを見させて、私をお苦しめになるのですか。
12. どうして、親子でも何でもないのに、こんな赤ん坊みたいな連中を、約束の国まで連れて行かなければならないのですか。
13. 『肉が欲しい』と泣きつかれても、買う所もありません。
14. 私ひとりでは手に負えません。 荷が重すぎます。
15. これからも同じようになさるのでしたら、もうまっぴらです。 いっそ、今すぐ私を殺してください。」
16. 神様は答えました。 「指導者を七十人選び、神の天幕へ連れて来て、あなたといっしょに立たせなさい。
17. わたしはそこであなたと話し、あなたの仕事を手伝えるように、彼らにもあなたと同じ霊の力を与えよう。
18. それから、人々には身をきよめておくように言いなさい。 あす、肉が食べられると言ってやるのだ。 『おまえたちが、泣くほどエジプトに残してきたものを恋しがり、不平を言うのを、神様はお聞きになった。 望みどおり肉を下さるそうだ。
19-20. それも、一日や二日じゃない。 五日、十日、二十日、いやそれ以上だ。 まる一か月も食べ続け、もう、うんざりだと音をあげるだろう。 神様がいっしょにおられるのに見向きもせず、泣いてエジプトを恋しがった罰だ。』」
21. 「ですが、神様、女や子供を除いても六十万人はおります。 その全員に一か月分の肉とは!
22. 羊と牛を全部殺しても足りません。魚を一匹残らず捕りでもしないことには、とてもそれだけの肉は手に入りません。」
23. 「黙れっ! いつからわたしはそんなに弱くなったのか。 わたしの言うことが本当かどうか、今にわかる。」