2. これを知ったアサ王は、神殿と宮殿から金銀を持ち出し、ダマスコにいるシリヤの王ベン・ハダデに送り届けて、こう頼みました。
3. 「お父上と私の父との間にあった、相互安全保障条約を、結び直しましょう。 わずかばかりの品ですが、どうぞお受け取りください。イスラエルの王バシャとの同盟を破棄し、彼が私に手出しできなくなるようにしていただきたいのです。」
4. ベン・ハダデ王はアサ王の要請を受け入れ、軍を動員してイスラエルを攻めました。 シリヤ軍は、イヨン、ダン、アベル・マイムの町々、またナフタリにある物資の補給所を占領しました。
5. 事の成り行きを知ったバシャ王は、すぐにラマの再建を中止し、ユダを攻撃する計画をあきらめました。
6. アサ王とユダの人々はラマに急行し、建築用の石や木材を持ち帰った上、それを使ってゲバとミツパを建てました。
7. その時、預言者ハナニがアサ王のところへ来て、こう言いました。「陛下は神様を信頼しないで、かえってシリヤ王を信頼なさいました。 そのため、シリヤ軍をむざむざ逃したのです。
8. あのエチオピヤ人とリビヤ人の大軍が、戦車や騎兵を先頭に攻めて来た時、どんなことが起こったか、よもやお忘れではないでしょう。 陛下がひたすら神様により頼んだので、神様は彼らをことごとく、陛下の手に渡してくださったではありませんか。
9. 神様は地上をあまねく見渡して、心を完全に神様に向けている人々を、探し求めておられます。 そのような人々を助けようと、大きな力を現わしてくださるのです。 陛下はなんとばかげたことをなさったのでしょう! これからは、戦いの渦に巻き込まれることになりますぞ。」
10. 王は、これを聞いて真っ赤になって怒り、預言者を牢にぶち込んでしまいました。 そのころ、王は国民を踏みにじっていました。
11. アサ王のそのほかの業績は、『イスラエルとユダ諸王の年代記』に載っています。