1. エルバアル、すなわちギデオンの率いる軍勢は、朝はやく出立し、ハロデの泉まで進みました。 ミデヤンの連合軍はその北の方、モレの山沿いの谷に陣を敷いていました。
2. その時、神様はギデオンにこうお告げになったのです。 「兵が多すぎるぞ! このままでミデヤンと戦わせるわけにはいかんな。 イスラエル国民が自力で勝ったつもりになって、わたしに傲慢な態度をとるかもしれんからな。
3. 臆病風に吹かれている者など、さっさと家に帰してしまえ。」すると、二万二千人が去り、戦闘意欲のある者一万人だけが残りました。
4. しかしなお神様は、「まだ多すぎるぞ! 全員を泉に連れて下れ。 だれがおまえと共に行くべきで、だれが行くべきでないか、はっきり示してやろう」と言われたのです。
7. 神様はきっぱり言われました。 「わたしは、最初の組の三百人でミデヤン人を征服しよう。 残りはみな家へ帰らせるがよい。」
10. それでも心配なら、配下のプラを連れて敵陣へ行き、
11. いったい敵陣ではどんな話が交わされているか、自分の耳で確かめるがよかろう。 きっと勇気百倍して攻撃に出られるはずだ。」ギデオンはプラを連れ、やみにまぎれて敵の前哨基地にもぐり込みました。
12-13. ミデヤン人、アマレク人、そのほか東方諸国の兵士が、いなごのように谷に群がっていました。 まさに浜辺の砂のようでした。 その上、おびただしい数のらくだがいます。 テントの一つにまではって行くと、悪夢から覚めた男が、ちょうどその恐ろしさを仲間に話しているところでした。「全くいやな夢を見たよ。 どでかい大麦のパンのかたまりがな、この陣地めがけて転がり落ちて来るのさ。 そいでな、テントをぺしゃんこにしちまうんだ。」
14. 「そりゃ、こうに違いないぜ。 イスラエル軍にヨアシュの息子のギデオンってのがいてな、そいつがわれわれ連合軍を全滅させようとしてるんだ。」