3. イスラエル軍がミツパに集結したという知らせは、まもなくベニヤミン領内に伝わりました。イスラエルの指導者たちは殺された女の夫を呼んで、事の真相を話すよう求めました。
4. 「私どもは、夕方ベニヤミン領内のギブアに着き、ある家に泊まったのでございます。
5. ところがその夜、ギブアの者どもが家を取り囲み、私を殺そうとしたのです。 一味は妻に暴行を加え、無残にも殺してしまいました。
6. 私は妻の死体を十二に切り分け、イスラエルの全地に送りつけました。 それというのも、やつらの仕打ちがあまりにむごかったからです。
7. さあ、皆さん、どうか腹蔵のないご意見をお聞かせください。」
14-15. それどころか、二万六千の兵をギブアに集結させ、地元ギブアから募った七百人と合流し、イスラエル軍に対抗する構えを見せたのです。
16. ベニヤミン軍には、左ききの石投げの名手が七百人いました。 その腕まえは大したもので、一本の毛でも、決して的をはずさないほどでした。
17. ベニヤミンを除くイスラエル軍は、総勢四十万人にのぼりました。
18. 戦いを前にして、まずイスラエル軍は、ベテルで神様にうかがいを立てました。 「ベニヤミンと一戦交えるのに、どの部族が先陣を承るべきでしょうか。」神様は、「ユダが先頭に立て」とお答えになりました。
19-20. そこで全軍は、翌朝はやく、ベニヤミンを攻撃するためギブアへ向かいました。
21. しかし、ギブアを守っていたベニヤミン軍は不意に襲いかかり、その日のうちに二万二千のイスラエル人を殺したのです。
22-24. イスラエル軍は神様の前で夕方まで泣き続け、再びうかがいを立てました。 「私どもは、同胞ベニヤミンとまだ戦うべきでしょうか。」「戦え」という答えが返ってきました。 イスラエル人は奮い立ち、翌日も、同じ場所で戦おうと出陣しました。
25. ところがこの日も、剣の使い手一万八千人を失うはめになったのです。
26. そこで、イスラエル全軍はベテルに上り、神様の前に泣き伏して夕方まで断食し、完全に焼き尽くすいけにえと和解のいけにえをささげました。
27-28. 当時、神の箱はベテルにあったのです。 アロンの孫で、エルアザルの息子ピネハスが祭司でした。人々は神様に尋ねました。 「また出陣して、兄弟ベニヤミンと戦うべきでしょうか。 それとも、やめるべきでしょうか。」神様は、「行け。 あす、おまえたちはベニヤミンを打ち破ることができる」とお答えになりました。
29. そこで、イスラエル軍はギブア周辺に伏兵を潜ませ、
30. 三日目に攻撃に移り、いつものような陣形をとりました。
31. ベニヤミン軍が迎え撃とうと町から出てくると、退却すると見せかけ、町からおびき出したのです。 ベニヤミン軍は前回同様、ベテルとギブアを結ぶ路上でイスラエルを撃破し、たちまち三十人を血祭りにあげました。