士師記 16:1-3 リビングバイブル (JLB)

1.  ある日、サムソンはペリシテ人の町ガザへ行き、一人の娼婦と夜を過ごしました。 

2. たちまち、「サムソンを見かけた」という噂が広まり、警備体制が敷かれました。 町の人も大ぜい、彼の帰りぎわを押さえようと、町の門で夜通し待ち伏せました。「明け方になったら、見つけ出して殺してしまおう」と思っていたのです。

3.  真夜中まで女と過ごしたサムソンは、そのあと町の門まで行き、門を二本の門柱もろとも引き抜くと、高々とかつぎ上げ、ヘブロンの向こう側にある山のいただきまで運んで行ったのです。

16-17. 寝ても覚めてもせがみ続けるので、うるさくてたまりません。 サムソンはついに秘密を打ち明けました。「実はな、おれの頭にはかみそりが当てられたことがないんだよ。おれは、生まれる前から神様にささげられたナジル人だからな。 もし髪がそり落とされたら、おれの力もおしまいさ。 ほかの人と同じになるよ。」

23-24. ペリシテ人の領主たちは、サムソン逮捕を祝う盛大な祭りを催しました。 人々は彼らの神ダゴンにいけにえをささげ、熱狂的に賛美しました。獄中のサムソンを満足げに眺めながら、「われわれの神様は、宿敵サムソンを引き渡してくださった。 わしらの同胞を大ぜい殺した元凶が、今はあのざまだ」と叫びました。 

25-26. いいかげん酔いが回ったころです。 「サムソンを連れ出せ! 見せ物にして楽しもうじゃないか」という声があがったのです。サムソンは牢から連れ出され、神殿の中央の大屋根を支える二本の柱の間に立たされました。 サムソンは手を引いている若者に頼みました。 「両手を二本の柱にすがらせてくれ。 寄りかかって休みたいんだ。」

士師記 16