士師記 11:21-22-29 リビングバイブル (JLB)

3.  エフタは父の家を飛び出し、トブの地に移り住みました。 まもなく、そこで不平分子の一団を従えるようになり、盗みを働いて日を送っていました。 

4. そんな時、アモン人がイスラエルに宣戦布告をしてきたのです。 

5. ギルアデの要人たちはエフタを呼びにやり、 

6. 指揮官としてアモン人と戦ってくれと頼み込みました。

7.  しかし、エフタは冷ややかに答えるばかりです。 「私を憎むあまりに父の家から追い出しておきながら、どうして、ここへおいでになったんです。 今さら困ったからって、よくも来られたもんですな。」

8.  「どうしてもあんたに帰ってもらいたいんだ。 もし総指揮官としてアモン軍と戦ってくれたら、ギルアデの王になってもらうよ。」

9.  「ほんとうかね。 とても信じられないな。」

21-22. しかしイスラエルの神様は、われわれに力を貸し、王とその国民を打ち破ってくださった。 それでイスラエルは、アルノン川からヤボク川までと、荒野からヨルダン川までの、エモリ人の全地を手中に収めたわけだ。

23.  このように、この土地をエモリ人から取り上げてイスラエルに与えてくださったのは、われわれの神様なのだ。 それなのにどうして、返さなければならないのか。 

24. そちらはそちらで、自分らの神ケモシュが与えてくれるものを、しっかり守ればいいだろう。 われわれは、神様が下さったものを大事にしたいのだ。 

25. いったいぜんたい、何様のつもりでいるんだね。 モアブの王バラクより偉いつもりか。バラクはイスラエルに打ち負かされたあと、土地を取り返そうとしたかね。 もちろん、しやしない。 

26. 今さら三百年も昔のことをとやかく問題にして、どうなる。 イスラエルは三百年もここに住み、ヘシュボンからアロエルに至る一帯へ、またアルノン川沿岸の全域へと広がっていったのだ。 その気があるなら、どうして、もっと早く取り戻そうとしなかったのか。 

27. こちらは何も悪いことをした覚えはないぞ。 それなのに、そちらが勝手に戦いをいどんで、悪事を働こうとしている。 しかしもうじき、どちらが正しいか、神様がはっきりさせてくださるさ。」

28.  アモン人の王は、エフタのことばに全く耳を貸しませんでした。

29.  その時、神の霊がエフタに下りました。 エフタは兵を率いてギルアデとマナセの地を通り、ギルアデのミツパからアモン軍を攻撃しました。 

士師記 11