1. 神様は、ノアと息子たちを祝福なさいました。 子供がたくさんでき、全地に増え広がるようにと命じたのです。
2-3. 「野獣と鳥と魚はみな、おまえたちを恐れるようになるだろう。 おまえたちは動物を治めるのだ。 穀物と野菜のほかに動物も食用としてかまわない。
4. だが、いのちの源である血をすっかり抜き取ったあとでなければ、食べてはいけない。
5-6. 殺人は禁止する。 人を殺した動物は生かしておくな。 同じように、殺人者も死刑だ。人殺しは、神に似せて造られた者を殺すことだからだ。
12. その約束のしるしに、
13. 虹を雲にかけよう。 この約束は、おまえたちと全世界に対し、この世の終わりまで効力をもつ。
14. 雲が大地をおおう時、虹が雲の中に輝くだろう。
15. その時わたしは、いのちあるものを二度と洪水で滅ぼさないと、堅く約束したことを思い出そう。
16-17. 雲間にかかる虹が、地上のすべての生き物に対する永遠の約束を思い出させるからだ。」
18. ノアの三人の息子はセム、ハム、ヤペテといいました。 このうちハムがカナン人の先祖にあたります。
19. この三人から世界のあらゆる国民が出ているのです。
20-21. さて、ノアは農夫となり、ぶどうを栽培して、ぶどう酒をつくるようになりました。 ある日、彼はぐでんぐでんに酔っ払い、裸のままテントの中で寝込んでしまいました。
22. ところが、それをカナンの父ハムが見たのです。 彼はあわてて外に飛び出し、二人の兄に、父親が裸で寝ていると話しました。
23. 話を聞いたセムとヤペテは父の服を取りに行きました。 その服を自分たちの肩にかけ、二人並んでうしろ向きのままそろそろテントに入りました。 そして、父親の裸を見ないように注意しながら、服をずり落とし、体にかけたのです。
24-25. ノアは酔いがさめて起き上がると、とっさに何があったのか悟りました。 末息子のハムがしたことを知った時、彼はのろいのことばを吐きました。「カナン人〔ハムの息子カナンから出た民族〕はのろわれよ。セムとヤペテの奴隷になり下がれ。」
26-27. 次にこう言いました。「神様がセムを祝福なさいますように。カナンは彼の奴隷となれ。神様がヤペテを祝福し、セムの繁栄にあずかる者としてくださいますように。カナンは彼の奴隷となれ。」
28-29. ノアは、洪水のあとさらに三百五十年生き、九百五十歳で死にました。