1. 船の中のノアと動物のことを、神様は決して忘れませんでした。 やがて神様が風を吹きつけると、水はしだいに引き始めました。
2. 地下水も止まり、滝のように降っていた雨足も、おさまってきたのです。
5. くる日もくる日も水位は下がり続け、三か月後には、ようやくほかの山々も姿を現わし始めました。
6. 水が引き始めてから四十日目、ノアは天窓を開け、
7. からすを放しました。 からすは、地面がかわくまであちこち飛び回っていました。
8. しばらくして今度は鳩を放し、かわいた土地を捜させました。
9. けれども鳩は下り立つ所が見つからず、ノアのもとへ帰って来ました。 水はまだ、かなり深かったのです。 ノアは腕を伸ばし、鳩を船の中に引き入れました。
10. それから七日後、ノアはまた鳩を飛ばしてみました。
11. 夕方ごろ戻ったのを見ると、オリーブの葉をくわえています。 それで水がそうとう引いたことがわかりました。
12. 一週間してもう一度放ってみると、今度は、それきり戻りませんでした。