8. ユダよ。 兄弟はおまえをたたえる。 おまえは敵を滅ぼし、兄弟はみなおまえにひざまずく。
9. ユダは、獲物をたいらげ、丸々と太った若いライオンだ。 何ものをも恐れず、ゆうゆうと寝そべっている。 だれも、これを起こすことはできない。 あえてそんな危険を冒す者はいない。
10. その王位はシロが来る時まで続く。 人々がみなシロに従うその時まで、ユダは安泰だ。
11. 彼は大いに栄え、ろばをえり抜きのぶどうの木につなぎ、服をぶどう酒で洗う。
12. その目はぶどう酒より黒く、その歯はミルクより白い。
13. ゼブルンは海のそばに住む。 港は船でにぎわい、境界線はシドンにまで及ぶ。
14. イッサカルはたくましいろばだ。 鞍袋の間にうずくまって休む。
15. 美しい田園、住みよい土地を見た時、彼は肩に食い込む重い荷をもいとわず、人に仕えることをも辞さない。
16. ダンはほかの部族と同じように、自分の部族を治める。
17. その数は少なくても、小道をはい回る蛇のように、馬のかかとにかみつき、乗り手を落とす。
18. 神様の救いは確実だ。
19. ガドは強盗の一団に襲われる。 だが奪い取るのはガドのほうで、敵をさんざんに追い散らす。
20. アシェルは実り豊かな地を耕す。 その産物は王の食卓にものぼる。
21. ナフタリは解き放たれた鹿で、かわいらしい子鹿を生む。
22. ヨセフは泉のそばの実り豊かな木だ。 その枝は伸びて垣根をおおう。
23. 一度は、迫害する者に矢を射込まれ、ひどい手傷を負った。
24. だが、力あるヤコブの神様、イスラエルを守る羊飼い、また岩である方のおかげで、みごと敵を打ち負かした。