1. いよいよ最期の時がきたようです。 ヤコブは息子たちをみな呼び寄せました。 「いいか、みんな、わしの回りに集まるんだ。 一人一人の将来がどうなるか教えよう。
2. おまえたちはみな、わしの息子だ。 これから言うことをよーく注意して聞くのだぞ。
3. 長男のルベン、おまえはわしがまだ若く、血気盛んなころ生まれた子だ。 長男として、あらゆる点で兄弟の上に立ってもいいはずだった。
4. だが実際は、海の荒波のような無法者だ。 長男の資格はない。 義理の母と関係するとは何事だ。 わしの顔に泥を塗った報いを受けるがいい。
5. シメオンとレビは似た者同士だ。 乱暴で手がつけられん。
6. くれぐれもこの二人には近づくな。 その悪だくみに加担するな。 彼らは怒りにまかせて人を殺し、おもしろ半分に牛を傷つけた。
7. 彼らの怒りにのろいあれ。 激しく残虐な怒りにのろいあれ。 二人の子孫は、イスラエルの各地に散らしてしまおう。
8. ユダよ。 兄弟はおまえをたたえる。 おまえは敵を滅ぼし、兄弟はみなおまえにひざまずく。
9. ユダは、獲物をたいらげ、丸々と太った若いライオンだ。 何ものをも恐れず、ゆうゆうと寝そべっている。 だれも、これを起こすことはできない。 あえてそんな危険を冒す者はいない。
29-30. それから、こうつけ加えました。 「わしはじき死ぬ。 そうしたら、カナンの地に葬ってくれ。 マムレに面した、マクペラの野にあるほら穴を知っているだろう。 おまえたちのひいおじいさんのアブラハムが、墓地にしようと、ヘテ人エフロンから買ったあの土地だ。