8. この時イスラエルは、二人の少年に気づきました。 「もしや、この二人が?」
9. 「そうです。 神様が、エジプトで私に恵んでくださった息子です。」「そうか、そうか。 ちょうどよかった。 わしのそばに連れて来い。 祝福してやろう。」
10. イスラエルは年老いて目がほとんど見えません。 ヨセフが少年たちをそばに連れて行くと、二人をぎゅっと抱きしめてキスしました。
11. 「わしはな、おまえの顔を二度と見ることはあるまいとあきらめておったのじゃ。 それがどうだ。 こうして、かわいい孫の顔まで見られるとはなあ……。」 イスラエルはしみじみ言いました。
14. ところが頭に手を置く時、イスラエルは伸ばした手をわざと交差させました。 右手を弟エフライムの頭に、左手を兄マナセの頭に置いたのです。
15. 「祖父アブラハム、父イサクの神様。 羊飼いのように、私を生涯守ってくださった神様。
16. どうぞこの子供たちを大いに祝福してください。 神様は私をあらゆる危険から守ってくださいました。この子供たちが、私やアブラハム、イサクの名を汚すことなく、一族の名をあげてくれますように。 彼らが大きな国となりますように。」 こう言って、イスラエルはヨセフを祝福しました。
17. しかし、父が右手をエフライムの頭に置いたのが、ヨセフにはおもしろくありません。 それで、わざわざ父の手をとり、マナセの頭にのせようとしました。