6. なにも、おまえの息子をみんなわしのものにするとは言わん。 ほかの子が生まれたら、その子におまえの跡を継がせればいいだろうが。
7. おまえの母さんのラケルは、パダン・アラムから帰る途中、エフラテの近くで死んだ……二人の子供を残してな。 それでわしは泣く泣く、ベツレヘムへ行く道のかたわらに葬ったのじゃ。」
8. この時イスラエルは、二人の少年に気づきました。 「もしや、この二人が?」
9. 「そうです。 神様が、エジプトで私に恵んでくださった息子です。」「そうか、そうか。 ちょうどよかった。 わしのそばに連れて来い。 祝福してやろう。」
10. イスラエルは年老いて目がほとんど見えません。 ヨセフが少年たちをそばに連れて行くと、二人をぎゅっと抱きしめてキスしました。
11. 「わしはな、おまえの顔を二度と見ることはあるまいとあきらめておったのじゃ。 それがどうだ。 こうして、かわいい孫の顔まで見られるとはなあ……。」 イスラエルはしみじみ言いました。