4. このたびは、ありがたいおことばに甘え、お国に住まわせていただこうと、失礼も顧みずやってまいりました。 カナンは不作続きで、もう牧草がございません。 そのひどさと言ったら大へんなもので……。 どうか、ゴシェンの地に住む許可をお与えください。」
5-6. 王はヨセフに言いました。 「ご一族の皆さんには、どこでも好きな所に住んでいただこう。 万事おまえに任せる。 エジプトのいちばん良い土地を見つけてあげたらいい。 まあ、ゴシェンの地などはうってつけかもしれんな。 もし兄弟に有能な者がおれば、遠慮はいらん。 わしの家畜の管理責任者に取り立てるがよいぞ。」
7. 次にヨセフは、父ヤコブを王に引き合わせました。 ヤコブはていねいにあいさつしました。
8. 「これはこれは、ヨセフの父上、だいぶお年のようだが、幾つにおなりかな?」
9. 「おかげさまで百三十になります。 苦労が多く、こんなに老いぼれてしまいました。 先祖には、もっともっと長生きした者も大ぜいおります。」