創世記 41:34-35-44 リビングバイブル (JLB)

4. その太った牛を食べてしまったのです。 そこで目が覚めました。

5.  やがて、またうとうと寝入ると、別の夢を見ました。 今度は、一本の茎に穀物の穂が七つ出て来るのです。 一つ一つはみな形も良く、実がいっぱいに詰まっています。 

6. ところが突然、同じ茎にまた別の穂が七つ現われました。 どれもこれも熱い東風にやられてちりちりに焼け、実がはいっていません。 

7. なんと、このしなびた穂が、実のたっぷりはいった形の良い七つの穂を、のみ込んでしまったのです。 そこでまた目が覚めました。 ぜんぶ夢だったのです。

8. 夜が明けると、王はあれこれ考えましたが、考えれば考えるほど、夢のことが気になってしかたありません。 国中の魔術師や学者を呼び集め、夢の意味を説明させようとしました。 しかし、だれにも何のことかわかりません。 

9. その時、王の毒味役が口をはさみました。「実は、うっかりしておりましたが、とうに申し上げておかなければならないことがあったのです。 

34-35. エジプトを五つの管轄区に分けます。 七年間は各地区の役人に命じて、余った穀物を王様の倉庫へ納めさせたらいかがでしょう。 

36. そうすれば、大ききんになっても困りません。 でないと、国中が災害にやられて、とんでもないことになるでしょう。」

37.  ヨセフの提言に、王もお付の者たちもうなずきました。 

38. では、この仕事の責任者をだれにしたらよいでしょう。 一同が相談を始めると、王が言いました。 「ヨセフがよい。 彼は神様の特別の力をいただいておる。 まさにうってつけではないか。」 

39. そして、ヨセフの方に向き直り、こう続けました。 「夢の意味を神様がおまえにお示しになったからには、おまえがわが国でいちばんの知恵者に違いない。 

40. したがってわしは今、おまえをこの仕事全体の責任者に任命する。 何でもおまえの命令どおりすることにしよう。 この国でおまえの上に立つ者は、わしだけだ。」

41-42. 王は自分の印の入った指輪を、権威のしるしとしてヨセフの指にはめ、美しい服を着せて、首には王様用の金のペンダントをかけてやりました。 「おまえをエジプトの総理大臣に任命する。 王の私がそう宣言する。」

43.  王はまた、国で第二の地位にあることを示す車を、ヨセフに与えました。 ヨセフがどこかへ出かける時は、必ずだれかが、「総理大臣閣下のお通りーっ!」と叫ぶのです。 

44. 王はヨセフに言いました。 「エジプトの王であるわしが誓う。 わが国を治める全責任をおまえにゆだねる。」

創世記 41