創世記 39:6-23 リビングバイブル (JLB)

6. 喜んだポティファルは、全財産の管理をヨセフに任せることにしました。 ヨセフさえいれば、何の心配もありません。 といっても、自分が何を食べるかまで、ヨセフに決めさせたわけではありませんが……。 ところで、ヨセフはたいへんハンサムな青年でした。

7.  そのころ、困ったことが持ち上がりました。 事もあろうに、ポティファルの妻がヨセフに目をつけたのです。 いっしょに寝ようと、うるさく誘いかけます。

8.  しかし、ヨセフは耳も貸しません。 「だんな様は家のこといっさいを私にお任せになりました。 

9. 家では、私のすることに、決して口出ししたり、指図したりなさいません。 何もかも私の自由にさせてくださいます。 ただ奥様だけは別ですが……。 これほどまでにしていただいて、どうして、そんな大それたことができましょう。 だんな様ばかりか、神様にまで背くことなんかできません。」

10.  ところが、彼女はあきらめません。 毎日毎日しつこく言い寄り、ヨセフが相手にしないと、なんとか彼の気を引こうとやっきになるのでした。 

11. そんなある日のこと、ヨセフは家で仕事をしていました。 たまたま回りにはだれもいません。 この時とばかり彼女がやって来て、ヨセフの袖をつかみました。 

16.  彼女は上着を手もとに置き、その夜、夫が家に帰ると、 

17. 昼間の出来事を話しました。「うちで仕事をさせていらっしゃる、あのヘブル人の奴隷ですけどね、きょう私にひどいことをしようとしたんですのよ。 

18. 大声をあげたから助かったものの、でなかったら、どうなったかわかりませんわ。 あの男ったら、あわてて上着を残したまま逃げ出したりして……。 これがその上着よ。」

19.  夫がかんかんに腹を立てたのは、言うまでもありません。 

20. 真相をよく調べもせず、すぐさまヨセフを捕らえ、牢に放り込んでしまいました。 王の囚人が入れられる牢です。 

21. しかし、神様は牢の中でさえヨセフとともにいて、何かにつけてよくなさるのでした。それで、ヨセフは看守長のお気に入りになりました。 

22. この男なら大丈夫と見抜いた看守長は、やがて、牢内の管理をいっさいヨセフに任せることにしました。 囚人全員のめんどうをヨセフが見るのです。 

23. それからというもの、看守長は何の心配もなくなりました。 万事ヨセフが取り仕切ったからです。 神様がついておられるので、何もかもスムーズに事が運ぶのでした。

創世記 39