創世記 32:1-11 リビングバイブル (JLB)

1.  ヤコブの一行は旅を続けました。 すると神様の使いたちが現われたのです。 

2. ヤコブはその姿を見ると、「神様はここにおられる」と叫び、そこを「神の領地」と名づけました。

3.  さてヤコブは、セイルの地エドムにいる兄のエサウに使いをやり、こう言わせました。 

4. 「兄さん、おひさしぶりです。 ヤコブです。長いことごぶさたしましたが、お変わりありませんか。 私は最近までラバン伯父さんのもとに身を寄せていました。 

5. ようやく、牛やろばや羊や奴隷を持てるようになったので、帰国することにしたのです。 だれよりもまず兄さんに、そのことをお知らせいたします。どうか快く迎えてくださいますように。」

6.  使いが戻りました。 エサウは四百人の手勢を引き連れて、出迎えに来る途中だということです。 

7. 恐れていたとおりです。 なんとか手を打たなければなりません。 ヤコブは気が動転しながらも、窮余の一策を練りました。 一行を二つに分けるのです。 家畜の群れや、らくだも全部です。 

8. 「もしエサウが一方に攻撃をしかけても、もう一方はなんとか助かるだろう」というわけです。

9.  やるだけのことはしました。 あとは神様に祈るだけです。「祖父アブラハムも信じ、父イサクもお従いする神様、国へ帰れと私に命じ、必ず祝福すると約束してくださった神様、 

10. 神様はいつもお約束どおり、私によくしてくださいました。 そんな資格は私には全くないのにです。 家を出た時、私は杖しか持っていませんでした。しかし、今は違います。 あの二つに分けた財産はみな、私のものです。 

11. 神様、どうかお助けください。 兄はどんな手荒なことをするかわかりません。 私たち一家を皆殺しにするかもしれないのです。考えただけでもぞっとします。 

創世記 32