8. その日の夕方のことです。 神様が園の中を歩いておられる気配がしたので、二人はあわてて木陰に隠れました。
9. 神様の呼ぶ声が聞こえます。 「アダム、なぜ隠れるのだ。」
10. 「神様がおいでになるのに裸だったからです。 こんな姿はお見せできません。」
11. 「なにっ、裸だということを、いったいだれが教えた? さては、あれほど食べるなと言ったのに、あの木の実を食べたのだな。」
12. 「は、はい。 で、でも、神様が下さった女がくれたもんで、つい……。」
13. そこで神様は女に尋ねました。 「いったいどうして、こんなことをしたのだね。」「蛇、蛇がいけないのです。 私はただ、だまされただけです。」
14. それを聞いて、神様は蛇に言い渡しました。 「悪いやつめ、そんなことをした罰だ。 いいか、あらゆる家畜、野生の動物の中で、おまえだけがのろわれるのだ。 生きている間ちりの中をはいつくばうがいい。