2-3. 「そんなことないわ。 食べるのはちっともかまわないのよ。ただね、園の中央にある木の実だけは、食べちゃいけないの。 そればかりか、さわってもいけないんですって。 さもないと、死んでしまうって、神様がおっしゃったわ。」
15. 以後おまえと女はかたき同士、おまえの子孫と女の子孫も同じだ。 女はおまえを恐れるだろう。 子孫同士も、互いに相手をこわがるようになる。 おまえは彼のかかとにかみついて傷を負わせるが、結局は彼に頭を踏み砕かれてしまうのだ。」
16. 次は女の番です。 「おまえは苦しみ抜いて子供を産む。 それでもなお、ひたすら夫の愛を求め、彼についていく。」
17. 最後はアダムです。 「あれほど食べてはいけないと言ったのに、おまえは食べた。 わたしよりも、妻の言うことを聞いたのだ。 そのため土地はのろわれる。 生きるためには、一生あくせく働かなければならない。
18. 土地には、いばらとあざみが生え、おまえは野草を食べる。
19. 死ぬまで汗水流して土地を耕し、働いて糧を得なければならない。 そしてついに死に、また土に帰る。 土から造られたのだから、また土に帰る。」
20. アダムは妻をエバ〔「いのちを与える者」の意〕と呼びました。 彼女は全人類の母となるからです。
21. 神様はアダムと妻エバに、動物の皮で作った服を着せました。
22. それからこう考えました。 「人間は、われわれと同じように、善悪の区別がわかるようになってしまった。 この先、万一『いのちの木』にまで手を出し、永遠に生きるようにでもなったら大へんだ。」