4. おまえの子孫を空の星のようにふやし、この地を全部与える。 彼らは世界中の国々の祝福のもととなる。
5. それもみな、アブラハムがわたしの命令とおきてに従ったからだ。」
6. イサクはゲラルに滞在することにしました。
7. それはいいのですが、リベカはどうしたものでしょう。 町の男たちに何と説明したらいいでしょう。 思案のあげく、「あれは妹ですよ」と言うことにしました。 もし妻だと言えば、だれかが彼女に目をつけ、手に入れたいと思った時、自分が殺されるかもしれません。 それほどリベカは美しかったのです。
8. それからしばらくしてのことです。 ペリシテ人の王アビメレクは、たまたま、イサクがリベカを愛撫しているのを、窓越しに見てしまいました。
9. アビメレク王はすぐさまイサクを呼びつけました。 「あの女はおまえの妻だな。 なぜ妹だなどと嘘をついたっ!」「いのちが惜しかったのです。 だれかが私を殺して妻を奪おうとするんじゃないかと、心配で心配で……。」
10. 「全く、よくもあんな嘘がつけたものだ。 もしだれかが暴行を加えでもしたら、どうするつもりだったのか。 そうなったら、さばかれるのはわれわれのほうだからな。」
11. そこでアビメレク王は布告を出しました。 「この者とその妻とに危害を加える者は死刑に処す。」
12. その年、イサクの畑は大豊作でした。 まいた種の百倍も収穫があったのです。 まさに神様の祝福のおかげです。
13. それからは裕福になる一方で、たちまち大金持ちになりました。
14. 羊や山羊のおびただしい群れ、ばく大な数の牛、そして大ぜいの召使……、全部イサクのものです。 ペリシテ人はおもしろくありません。
15. それで、いやがらせに、彼の井戸を片っぱしから埋めてしまいました。 彼の父アブラハムの使用人たちが掘った井戸ぜんぶをです。
16. アビメレク王はイサクに、国から立ち去ってほしいと頼みました。「どこかよその土地に行ってくれないか。 あなたは大へんな金持ちだ。 今ではもう、われわれなど歯が立たないほどの力を持っている。」
17. イサクは町を引き払い、ゲラルの谷間に住みつきました。