創世記 21:6-17 リビングバイブル (JLB)

6.  サラは大喜びです。 「神様のおかげで、私もようやく笑えるようになったわ。 私に赤ちゃんができたと知ったら、皆さんがいっしょに喜んでくれるでしょうよ。 

7. まるで夢のようだわ。 年老いた主人のために、赤ちゃんを産んだのですもの。」

8.  子供は日を追って大きくなり、やがて乳離れする時になりました。アブラハムはうれしくてたまりません。 子供の成長を祝ってパーティーを開きました。 

9. ところが、エジプト人の女ハガルが産んだイシュマエルが、弟イサクをからかい半分にいじめたのです。 それを目ざとく見つけたサラは、 

10. アブラハムにせがみました。 「ねえ、あなた、あの女奴隷と子供を追い払ってくださいな。 跡継ぎはイサクに決まってるし、あの子に財産の分け前をやるなんて、私は絶対いやですわ。」

11.  アブラハムは困り果てました。 なんと言っても、イシュマエルだって自分の子供なのです。

12.  しかし神様は、アブラハムを力づけました。 「あの子と女奴隷のことは、あまり心配してはいけない。 サラの言うとおりにしなさい。 わたしの約束はまちがいなくイサクによって成就するのだ。

13. だが、ハガルの子もおまえの息子だ。 必ずその子孫の国を大きくしてやろう。」

14.  翌朝、アブラハムは早く起きました。 さっそく旅行用の弁当を用意し、水を入れた袋をハガルに背負わせると、息子といっしょに送り出しました。 二人はベエル・シェバの荒野まで来ましたが、どこといって行く先はありません。 ただあてもなくさまようばかりです。

15. やがて水も底をつきました。 もう絶望です。 彼女は子供を灌木の下に置き、 

16. 自分は百メートルほど離れた所に座りました。「とても、あの子が死ぬのを見ていられないわ。」 そう言うと、わっと泣きくずれました。

17.  その時、天から神様の使いの声が響きました。 神様が子供の泣き声を聞きつけたのです。 「ハガルよ、どうしたのだ。 何も恐れることはないのだよ。 あそこで泣いているあの子の声を、神様はちゃんと聞いてくださった。 

創世記 21