2. 彼はしたたか者でしたが、両親ほどではありませんでした。 その証拠に、父の作った、バアルにささげる石柱だけは取り除いたのです。
3. しかし一方では、イスラエル国民を偶像礼拝に誘った、ネバテの子ヤロブアムの罪を犯し続けました。
4. モアブ人はメシャ王をはじめとして、羊を飼っており、毎年イスラエルに、子羊十万頭と、雄羊十万頭分の羊毛とを貢として納めていました。
5. ところが、アハブ王が死ぬと、モアブの王はイスラエルに背いたのです。
9. こうして、エドムからの援軍も加わった、イスラエルとユダの連合軍は、荒野の道を遠回りして七日間すすみました。 ところが、兵士や荷物を運ぶ家畜の飲み水が底をついたのです。
10. イスラエルの王は悲鳴をあげました。 「ああ、どうしよう。 神様はわれわれを、モアブの王の餌食にしようと、ここに連れ出されたのだ。」
11. 「預言者はいないのですか。 もしいたら、どうすればいいかわかるのに。」ユダのヨシャパテ王のことばに、イスラエルの王の家来が答えました。 「エリヤの助手をしていたエリシャがいます。」
12. ヨシャパテは、「それはいい。 その人に聞いてみよう」と言いました。 そこで、イスラエルとユダとエドムの王は、そろってエリシャを尋ねたのです。
13. ところが、エリシャはイスラエルのヨラム王にかみつきました。 「かかわりになりたくありませんな。 ご両親がひいきにしていた、偽預言者のところへでも行ったらいいでしょう。」「いやだ! われわれをここに呼び出し、モアブの王の餌食になるように仕向けたのは、神様だぞ。」
14. 「神様にかけて言っておきます。 ユダのヨシャパテ王がいなかったら、こんなことに首をつっ込む気は、さらさらなかったんですがね。
15. ま、しかたがない、竪琴をひく者を連れて来てください。」竪琴がひき鳴らされると、エリシャに神様のお告げがありました。
16. 「このかわいた谷に溝を掘れ。 わたしがそこに水を満たす。
17. 風も吹かず、雨も降らないのに、谷は水であふれ、おまえたちも家畜も、十分に飲むことができる。
18. だが、これはまだ序の口だ。わたしはモアブ軍を破り、おまえたちに勝利を与える。