列王紀下 3:12-26 リビングバイブル (JLB)

12.  ヨシャパテは、「それはいい。 その人に聞いてみよう」と言いました。 そこで、イスラエルとユダとエドムの王は、そろってエリシャを尋ねたのです。

13.  ところが、エリシャはイスラエルのヨラム王にかみつきました。 「かかわりになりたくありませんな。 ご両親がひいきにしていた、偽預言者のところへでも行ったらいいでしょう。」「いやだ! われわれをここに呼び出し、モアブの王の餌食になるように仕向けたのは、神様だぞ。」

14.  「神様にかけて言っておきます。 ユダのヨシャパテ王がいなかったら、こんなことに首をつっ込む気は、さらさらなかったんですがね。 

15. ま、しかたがない、竪琴をひく者を連れて来てください。」竪琴がひき鳴らされると、エリシャに神様のお告げがありました。

16.  「このかわいた谷に溝を掘れ。 わたしがそこに水を満たす。

17. 風も吹かず、雨も降らないのに、谷は水であふれ、おまえたちも家畜も、十分に飲むことができる。 

18. だが、これはまだ序の口だ。わたしはモアブ軍を破り、おまえたちに勝利を与える。 

19. おまえたちは城壁で囲まれた最上の町々を占領し、良い畑をみな、石ころで台なしにする。」

20.  翌日、朝のいけにえがささげられるころ、水がエドムの方から流れて来て、あたり一面を水浸しにしました。

21.  そのころ、モアブ人は、連合軍が攻めて来ると聞き、老いも若きも、戦うことのできる男子を総動員して、国境の守備を固めました。 

22. ところが、翌朝はやく起きてみると、太陽が水面を真っ赤に照らしているではありませんか。

23.  彼らは思わず、「血だ! 連合軍が、同士討ちをしたに違いない。 さあ、出て行って戦利品を集めよう」と叫びました。

24.  こうして、彼らがイスラエル陣に攻め込むと、イスラエル軍が飛び出して来て、モアブ人を片っぱしから殺し始めたのです。 たちまちモアブ軍は総くずれです。 ここぞとばかり、イスラエル軍はモアブの地に攻め込み、手あたりしだいに破壊してしまいました。 

25. 町を廃墟とし、すべての良い畑に石を投げ、井戸をふさぎ、実のなる木を切り倒しました。 キル・ハレセテの要害が最後まで残っていましたが、そこもついに、イスラエル軍の手に落ちたのです。

26.  モアブの王は勝ち目がないとわかると、七百人の抜刀隊を率い、エドムの王のところへ突入しようとしましたが、それも失敗に終わりました。 

列王紀下 3