列王紀上 3:24-25-28 リビングバイブル (JLB)

3.  王は神様を愛し、父ダビデの指示どおりに生活していましたが、一つだけ、いぜんとして丘の上でいけにえをささげ、香をたいているのが、彼の落度でした。 

4. ギブオンの丘の祭壇が最も有名で、王はそこへ出かけ、千頭もの、完全に焼き尽くすいけにえをささげたのです。 

5. するとその夜、神様が夢のうちに現われ、「何なりと望むものを求めよ。 与えてやろう」とお語りになりました。

6.  ソロモンはこう答えたのです。 「神様は父に、とてもよくしてくださいました。 それと申しますのも、父が正直で、いつも神様に忠誠を尽くし、心からご命令にお従いしたからです。 神様はまた、王位を継ぐ子を授けるという祝福を、父にお与えになりました。 

7. ああ、神様。 神様は、父に代わって、この私を王としてくださいました。 ところが、私は右も左もわきまえない、小さな子供と同じです。 

8. しかも、神様が自らお選びになった国民の指導者として立てられました。 この国民はあまりにも多くて、とても数えきれません。 

9. どうか、国民を正しく治め、善悪をはっきり見分けるために、すぐれた判断力をお与えください。 いったいだれが、自分の力でこれほどの重い責任を果たせるでしょう。」

24-25. だれか、刀を持って来い。」 刀を受け取った王は、こう言いました。 「生きている赤ん坊を真っ二つにして、半分ずつ分けてやれ。」

26.  すると、生きている子供のほんとうの母親は、その子を目に入れても痛くないほどかわいがっていたので、大声で叫びました。 「王様、おやめください! だったら、いっそ子供をあの女にやってください。 どうか、殺さないでください!」ところがもう一人は、平気な顔で言い放ちました。 「けっこうですわ。 真っ二つにでも何でもして、私のものでも、この女のものでもないようにしてください。」

27.  これを聞いた王は、きっぱり申し渡しました。 「子供を、殺さないでくれと頼んだ女に渡せ。 その女こそ実の母親だ。」

28.  この名裁判のことは、たちまち国中に知れ渡りました。 国民はみな、神様がソロモンに、すばらしい知恵をお与えになったことを知って、厳粛な思いに打たれたのです。

列王紀上 3