7. ところが、ヨシャパテ王は満足しません。 「ここには神の預言者がいないのですか。 神の預言者にも聞いてみたいのです。」
8. 「一人だけ、いるにはいますがね、どうも、虫が好かんやつでしてな。 なにしろ、いつも陰気くさいことばかり言って、良いことはちっとも預言しないときている。 イムラの子でミカヤといいますがね。」「まあまあ、そんなこと言わずに……。」
9. そこでアハブ王も気を取り直し、側近を呼んで、「急いで、ミカヤを連れて来い」と言いつけました。
10. その間にも、預言者が二人の王の前で次々と預言していました。 二人は王服をまとい、町の門に近い打穀場の、急ごしらえの王座についていました。
11. ケナアナの子で預言者の一人ゼデキヤは、鉄の角を作って言いました。 「この鉄の角でシリヤ軍を押しまくり、ついに全滅させることができると、神様は約束しておられます。」
12. ほかの預言者も、みな右へならえをして言いました。 「さあ、ラモテ・ギルアデに攻め上りなさい。 神様が勝利を与えてくださいます!」
13. ミカヤを呼びに行った使者は、ほかの預言者のことばを告げて、同じように語れとうながしました。
14. しかしミカヤは、「約束できるのは、神様がお告げになることだけを語る、ということだ」と、きっぱり断わりました。
15. ミカヤが姿を現わすと、王はさっそく尋ねました。 「ミカヤ、ラモテ・ギルアデに攻め入るべきか、それともやめるべきか。」「もちろん、攻め上りなさい! 大勝利はまちがいありません。 神様が勝利を与えてくださるからです。」
16. 「神様が言われたことだけを語れと、何度言えばわかるのだ。」