列王紀上 22:6-19 リビングバイブル (JLB)

6.  そこでアハブ王は、四百人の異教の預言者を召集し、「ラモテ・ギルアデに攻め入るべきか、それともやめるべきか」と尋ねました。彼らは異口同音に、「攻め上りなさい。 神様が陛下を助けて、ラモテ・ギルアデを占領させてくださいます」と答えました。

7.  ところが、ヨシャパテ王は満足しません。 「ここには神の預言者がいないのですか。 神の預言者にも聞いてみたいのです。」

8.  「一人だけ、いるにはいますがね、どうも、虫が好かんやつでしてな。 なにしろ、いつも陰気くさいことばかり言って、良いことはちっとも預言しないときている。 イムラの子でミカヤといいますがね。」「まあまあ、そんなこと言わずに……。」

9.  そこでアハブ王も気を取り直し、側近を呼んで、「急いで、ミカヤを連れて来い」と言いつけました。

10.  その間にも、預言者が二人の王の前で次々と預言していました。 二人は王服をまとい、町の門に近い打穀場の、急ごしらえの王座についていました。 

11. ケナアナの子で預言者の一人ゼデキヤは、鉄の角を作って言いました。 「この鉄の角でシリヤ軍を押しまくり、ついに全滅させることができると、神様は約束しておられます。」

12.  ほかの預言者も、みな右へならえをして言いました。 「さあ、ラモテ・ギルアデに攻め上りなさい。 神様が勝利を与えてくださいます!」

13.  ミカヤを呼びに行った使者は、ほかの預言者のことばを告げて、同じように語れとうながしました。

14.  しかしミカヤは、「約束できるのは、神様がお告げになることだけを語る、ということだ」と、きっぱり断わりました。

15.  ミカヤが姿を現わすと、王はさっそく尋ねました。 「ミカヤ、ラモテ・ギルアデに攻め入るべきか、それともやめるべきか。」「もちろん、攻め上りなさい! 大勝利はまちがいありません。 神様が勝利を与えてくださるからです。」

16.  「神様が言われたことだけを語れと、何度言えばわかるのだ。」

17.  「実は、私はイスラエル国民が、羊飼いのいない羊のように山々に散らされているのを、幻で見ました。 神様はこうお語りになりました。 『王は死んだ。 彼らを家へ帰らせるように。』」

18.  「どうです、お話ししたとおりでしょう。 いつも悪いことばかり言って、良いことはこれっぽっちも話しませんよ。」 アハブ王はヨシャパテ王に不満をぶちまけました。

19.  すると、ミカヤが先を続けました。 「神様のおことばをもっと聞きなさい。 私は、神様が王座につき、天の軍勢がその回りに立っているのを見ました。

列王紀上 22