列王紀上 18:7-24 リビングバイブル (JLB)

7. その時オバデヤは、近づいて来るエリヤを見たのです。 ひと目でエリヤだとわかったので、地面にひれ伏しました。「もしや、エリヤ先生では?」

8.  「そうだ。 王のところへ行って、私がここにいると伝えてくれないか。」

9.  「エリヤ先生。 私がどんな悪いことをしたというので、この私を殺そうとなさるのですか。 

10. 神様にかけて申します。 王様は、世界中の国をすみずみまで捜し回って、あなたを見つけ出そうとしています。 『エリヤは当地にいません』という報告を受けると、王様は決まって、その国の王に、それが真実であると誓わせるのです。 

11. ところが、今あなたは、『王のところへ行って、エリヤがここにいると伝えよ』とおっしゃいます。 

12. しかし、私があなたから離れたら、すぐ神の霊が、だれも知らない所にあなたを連れ去ってしまうでしょう。 王様が来て、あなたを見つけることができなかったら、私はまちがいなく死刑です。 私はこれまでずっと、心からイスラエルの神様にお仕えしてきたではありませんか。 

13. イゼベル王妃が神の預言者を殺そうとした時、預言者百人を二つのほら穴にかくまい、パンと水を差し上げた私のことが、お耳に入りませんでしたか。 

14. 今おっしゃるとおりにしたら、私は殺されます。」

15.  「私はいつも、天の軍勢の主である神様の前に立っている。 この神様にかけて誓う。 きょう、私は、きっとアハブ王の前に姿を現わす。」

16.  そこでオバデヤは、王のところへ行って、エリヤが来たことを知らせました。 王はエリヤに会いに出て来ました。

17.  王は、エリヤを見るなりどなりました。 「おまえだな。 イスラエルに災害をもたらした張本人は。」

18.  エリヤも負けてはいません。 「災害の張本人は、陛下のほうです。 陛下もそのご一族も、神様を捨てて、バアルを拝んでいるではありませんか。 

19. さあ、イスラエル国民と、イゼベル王妃おかかえのバアルの預言者四百五十人、それにアシェラの預言者四百人を、カルメル山に集めなさい。」

20.  そこでアハブは、全国民と預言者をカルメル山に召集しました。

21.  するとエリヤが、こう語りかけました。 「いつまで、迷っているのか。 イスラエルの神様がほんとうの神なら、この神様に従え。 バアルが神だというなら、バアルに従え。」

22.  エリヤは、さらに続けました。 「私はたった一人の神の預言者だ。 ところが、バアルの預言者は四百五十人もいる。 

23. さあ、二頭の若い雄牛を引っ張って来い。 バアルの預言者は、どっちでも好きな方を選び、切り裂いて、自分たちの祭壇のたきぎの上に載せるがいい。 ただし、火はつけるな。 私も残った方の雄牛を同じようにして、神様の祭壇のたきぎの上に載せ、火をつけないでおく。 

24. それから、おまえたちの神に祈れ。 私も私の神様に祈ろう。 祈りに答えて天から火を降らせ、たきぎを燃やしてくださる神こそ、ほんとうの神様だ!」 国民はみな、この提案に賛成しました。

列王紀上 18