2-4. ソロモン王を避けてエジプトに逃げていたヤロブアムは、友人から入れ知恵されました。 彼らはヤロブアムに、即位式に出席することを勧めたのです。 彼はシェケムに集まっていたイスラエル人の集団に加わり、レハブアムに要求をつきつける人々の首謀者となりました。人々はレハブアムに言いました。 「お父上は、それはそれはひどい方でした。 お父上よりましな政治をすると約束してくださらないなら、あなた様を王にしたくありません。」
19. こうしてイスラエルは、今に至るまでダビデ王朝に背くことになりました。
20. イスラエル国民は、ヤロブアムがエジプトから戻ったと知ると、国民大会に呼んで、彼を王にしました。 ただし、ユダ部族〔ベニヤミン部族も含む〕だけは、ダビデ王朝に仕えたのです。
21. レハブアム王はエルサレムに帰ると、ユダとベニヤミンの部族の体格のよい男子を残らず召集し、十八万の特別攻撃隊を編成しました。その兵力でイスラエルの残りの十部族と戦い、力ずくで、自分が王であることを認めさせようとしたのです。
22. ところが、神様は預言者シェマヤに、次のように言い含めました。
23-24. 「ユダの王、ソロモンの子レハブアムと、ユダとベニヤミンの全住民とに、こう言え。 兄弟であるイスラエルと戦ってはならない。 今回の出来事は、わたしの意にかなっているのだから、解散してめいめいの家に帰れ。」 人々は、命じられたとおり、家に帰って行きました。
25. ヤロブアムは、エフライムの山地にシェケムの町を再建し、そこを首都にしました。 のちに、ペヌエルも再建しました。
26. さて、ヤロブアムは考えました。 「うっかりしては、いられんぞ。 国民は、ダビデの子孫を王にしたい、と考えるかもしれないからな。
27. 神殿でいけにえをささげるためにエルサレムへ行けば、どうしても、レハブアム王に親しみを覚えるだろう。 そうなれば、私を殺し、レハブアムを王にせんとも限らん。」
28. そこで王は、家来の助言を入れて金の子牛を二つ作り、国民に通告しました。 「わざわざエルサレムへ、礼拝に出かけるのはたいへんだ。 これからは、この二つの像を、おまえたちをエジプトから助け出した神として、あがめるように。」
29. 金の子牛の一つはベテルに、もう一つはダンに置くことになりました。
30. これは偶像礼拝ですから、もちろん大きな罪です。
31. 王は山の上に礼拝所を建て、祭司階級のレビ部族でない人々から、祭司を任命しました。