5. その上、食卓に並べられた山海の珍味、そろいの服装で回りに立っている大ぜいの家来や従者、酌をする人たち、それに、神様にささげる、多くの完全に焼き尽くすいけにえを見て、息も止まるばかりでした。
6. 女王はため息まじりに、こう言ったものです。 「陛下のすばらしい知恵と、陛下が手がけられたすばらしい事業について国で聞いていたことは、みなほんとうでした。
7. ここにまいりますまでは、まさかと思っておりましたが、はっきりこの目で確かめることができました。 それがまあ、私は実際の半分も知らされていなかったんですわ。 陛下の知恵と、お国の繁栄ぶりは、聞きしにまさっております。
8. 国民は、しあわせ者ですわ。 宮廷のご家来方は、さぞご満悦のことでしょう。 いつでも、おそばで、陛下のすばらしい知恵のおことばが聞けますもの。
9. 陛下を名ざしで、イスラエルの王座につけてくださった神様が、ほめたたえられますように! 陛下のようなお方を王になさった神様は、どれほどイスラエルを愛しておられることでしょう。 また陛下は、国民のために善政を敷いておられます。」
10. 女王は、十億五千万円相当の金と、たくさんの香料と宝石を王に贈りました。 一度でこれほどたくさんの香料を受け取ったことは、今までにありませんでした。
11. ヒラム王の船も、オフィルから、金だけでなく、おびただしい量のびゃくだんの木材と宝石を運んで来ました。
12. ソロモン王は、びゃくだん材で神殿と宮殿の柱を作り、また、合唱隊のために竪琴や十弦の琴を作りました。 こんなりっぱな木材が大量に手に入ったのは、空前絶後のことです。
13. シェバの女王からの贈り物と引き替えに、ソロモン王は、あらかじめ用意しておいた贈り物のほかに、女王が求めたものは何でも惜しみなく与えました。 すっかり気をよくした女王は、家来を従えて国へ帰って行きました。
14. 毎年、ソロモン王は、六十億円相当の金を手に入れました。
15. そのほか、アラビヤおよびその隣接地域からの貿易で得た税収や利益もばく大です。
18. 王は純金をかぶせた大きな象牙の王座を作りました。
19. 王座には六つの段があり、丸い背とひじかけがついています。 両わきには、一頭ずつライオンが立ち、
20. 六つの段の両側にも二頭ずつ、合計十二頭のライオンが立っています。 こんなすばらしい王座は、世界のどこにも見られませんでした。