2. 女王は、大ぜいの供の者、香料や金や宝石を積んだ長いらくだの列を従えてエルサレムへ行き、さっそく、王に片っぱしから質問しました。
3. ところが王は、すべての質問にみごとに答えたのです。 神様が知恵を下さっていたので、答えられない難問は一つもありませんでした。
4. 女王は、ソロモン王の偉大な知恵についての評判が、すべて事実であることを知ったのです。 また彼女は、王が建てたすばらしい宮殿を見ました。
5. その上、食卓に並べられた山海の珍味、そろいの服装で回りに立っている大ぜいの家来や従者、酌をする人たち、それに、神様にささげる、多くの完全に焼き尽くすいけにえを見て、息も止まるばかりでした。
6. 女王はため息まじりに、こう言ったものです。 「陛下のすばらしい知恵と、陛下が手がけられたすばらしい事業について国で聞いていたことは、みなほんとうでした。
7. ここにまいりますまでは、まさかと思っておりましたが、はっきりこの目で確かめることができました。 それがまあ、私は実際の半分も知らされていなかったんですわ。 陛下の知恵と、お国の繁栄ぶりは、聞きしにまさっております。
8. 国民は、しあわせ者ですわ。 宮廷のご家来方は、さぞご満悦のことでしょう。 いつでも、おそばで、陛下のすばらしい知恵のおことばが聞けますもの。
9. 陛下を名ざしで、イスラエルの王座につけてくださった神様が、ほめたたえられますように! 陛下のようなお方を王になさった神様は、どれほどイスラエルを愛しておられることでしょう。 また陛下は、国民のために善政を敷いておられます。」
16-17. 王は、一個について百八十万円相当の延べ金を使用した大盾二百を作り、一個について五十四万円相当の金を使用した盾を三百作りました。 それらは宮殿の「レバノンの森の間」に置かれました。
18. 王は純金をかぶせた大きな象牙の王座を作りました。
19. 王座には六つの段があり、丸い背とひじかけがついています。 両わきには、一頭ずつライオンが立ち、
20. 六つの段の両側にも二頭ずつ、合計十二頭のライオンが立っています。 こんなすばらしい王座は、世界のどこにも見られませんでした。
21. 王の杯と、「レバノンの森の間」にあった王の食器類は、みな金製でした。 銀は値打のないものと思われていたので、使われなかったのです。
22. ソロモン王の船団はヒラム王の船団と提携して、三年に一度、多くの金、銀、象牙、猿、くじゃくをイスラエルに運んだのです。
23. ソロモン王の富と知恵にたち打ちできる王は、世界に一人もいませんでした。
24. 神様がお授けになった知恵を聞こうと、各国から有名人が来て、ソロモンに謁見を求めました。