列王紀上 1:22-23-39 リビングバイブル (JLB)

3-4. さっそく、国中くまなく捜して、いちばん美しい娘を見つけ出すことになりました。 ついにシュネム出身のアビシャグが選ばれ、王のもとへ連れて来られました。 王を暖めるため、その腕に抱かれて寝ることになったのです。 しかし、肉体関係はありませんでした。

5.  そのころ、ハギテの子であるアドニヤは、自分こそ老いた父に代わって王位につくべきだと考えて、戦車を買い集め、騎兵を雇い、彼の前を走る五十人の近衛兵をそろえました。 

6. ところで、父のダビデ王は、これまで一度も、彼をたしなめたことがありませんでした。 彼はアブシャロムのすぐ下の弟で、とてもハンサムでした。 

7. ヨアブ将軍と祭司エブヤタルに思惑を打ち明けると、二人とも賛成です。 

8. しかし、祭司ツァドク、ベナヤ、預言者ナタン、シムイ、レイ、ダビデ軍の勇士たちは、あくまでも王に忠誠を尽くし、アドニヤに味方するようなことはしませんでした。

9.  アドニヤはエン・ロゲルへ行き、蛇の石のそばで、羊、牛、太った子やぎをいけにえとしてささげました。 それから、即位式の立会人として、兄弟とユダの政府高官を全員招きました。 

22-23. 彼女が話しているうちに、側近の者が来て、「預言者ナタン様がお目どおりを願い出ています」と伝えました。ナタンは王の前に出ると、うやうやしく一礼し、 

24. 話を切り出しました。 「陛下、陛下はアドニヤ様を、後継者にお選びになったのでしょうか。 

25. 実はきょう、あの方は即位を祝って、牛や太った山羊やたくさんの羊をいけにえとしてささげ、陛下のお子様方を祝賀会に招いたのです。 ヨアブ将軍と祭司エブヤタルも招かれました。 一同はあの方の前で飲み食いし、『アドニヤ王、ばんざい!』と叫んだということです。 

26. しかし、祭司ツァドク、ベナヤ、ソロモン王子、それに私だけは招かれませんでした。 

27. これは、陛下がご承知の上でなされたことでしょうか。 陛下はまだ、お子様のうちどなたを次の王にするか、仰せではございませんが。」

28.  王は、「バテ・シェバをここへ」と命じました。 中座していた彼女は戻って来て、王の前に立ちました。

29.  王は誓いました。 「わしをあらゆる危険から助け出してくださった神様は生きておられる。 

30. いつかイスラエルの神様の前でおまえに誓ったとおり、きょう、おまえの子ソロモンを王とし、わしの王座につかせる。」

31.  バテ・シェバは、もう一度うやうやしくおじぎをすると、感きわまって叫びました。 「ありがとうございます、陛下。 どうか、末長くおすこやかに!」

32.  「祭司ツァドクと預言者ナタン、それにベナヤをここへ。」 王は続けて命じました。三人が前に出ると、 

33. 王はこう指示しました。 「ソロモンとわしの家来とをギホンへ連れて行け。 ソロモンはわしの雌らばに乗せてな。 

34. 祭司ツァドクと預言者ナタンは、そこでソロモンに油を注ぎ、イスラエルの王とするのだ。 それからラッパを吹き鳴らし、『ソロモン王、ばんざい!』と叫べ。 

35. ソロモンが戻りしだい、新しい王として王座につけよう。 わしはソロモンを、イスラエルとユダの王に任命する。」

36.  ベナヤは答えました。 「アーメン! 神様をほめたたえます。 

37. 神様が陛下とともにおられたように、ソロモン様ともおられますように。 ソロモン王を、陛下以上に偉大な王としてくださいますように!」

38.  こうして、祭司ツァドク、預言者ナタン、ベナヤ、王の家来たちは、ソロモンを王の雌らばに乗せ、ギホンへ行きました。 

39. ギホンに着くと、ツァドクは天幕から神聖な油を取り出し、ソロモンの頭に注ぎかけました。 ラッパが吹き鳴らされ、人々はみな、「ソロモン王、ばんざーい!」と叫びました。

列王紀上 1