列王紀上 1:1-9 リビングバイブル (JLB)

1.  晩年のダビデ王は寝たきりになりました。 毛布を何枚かけても、体が暖まらないのです。

2.  そこで、側近の者が提案しました。 「若い娘を、お世話役のそばめとしてはいかがでしょう。 添い寝をさせて、お体を暖めさせるのです。」

3-4. さっそく、国中くまなく捜して、いちばん美しい娘を見つけ出すことになりました。 ついにシュネム出身のアビシャグが選ばれ、王のもとへ連れて来られました。 王を暖めるため、その腕に抱かれて寝ることになったのです。 しかし、肉体関係はありませんでした。

5.  そのころ、ハギテの子であるアドニヤは、自分こそ老いた父に代わって王位につくべきだと考えて、戦車を買い集め、騎兵を雇い、彼の前を走る五十人の近衛兵をそろえました。 

6. ところで、父のダビデ王は、これまで一度も、彼をたしなめたことがありませんでした。 彼はアブシャロムのすぐ下の弟で、とてもハンサムでした。 

7. ヨアブ将軍と祭司エブヤタルに思惑を打ち明けると、二人とも賛成です。 

8. しかし、祭司ツァドク、ベナヤ、預言者ナタン、シムイ、レイ、ダビデ軍の勇士たちは、あくまでも王に忠誠を尽くし、アドニヤに味方するようなことはしませんでした。

9.  アドニヤはエン・ロゲルへ行き、蛇の石のそばで、羊、牛、太った子やぎをいけにえとしてささげました。 それから、即位式の立会人として、兄弟とユダの政府高官を全員招きました。 

22-23. 彼女が話しているうちに、側近の者が来て、「預言者ナタン様がお目どおりを願い出ています」と伝えました。ナタンは王の前に出ると、うやうやしく一礼し、 

44-45. しかも、ソロモン様をご自分の雌らばに乗せ、ギホンへ行かせたのです。 祭司ツァドク、預言者ナタン、それにベナヤが同行し、王の護衛隊が警護にあたりました。 ツァドクとナタンは、ソロモン様の頭に油を注いで、新しい王にしました。 一行が戻ったので、町中が喜びにわきかえっています。 あの騒がしい物音をお聞きください。 

46-47. ソロモン様はすでに王座におつきです。 国民はこぞってダビデ王に、『どうか神様が、親しく陛下を祝福してくださった以上に、ソロモン様を祝福してくださいますように。 ソロモン王を、陛下以上に栄えさせてくださいますように!』とお祝いを申し上げています。 王は床についたまま、人々の祝福のことばを受けておいでです。 

49-50. これを聞いて、アドニヤと招待客はびっくり仰天です。 この先どうなるか、わかったものではありません。 恐ろしくなって逃げ出しました。 アドニヤは神の天幕に駆け込み、祭壇の角にしがみつきました。 

列王紀上 1